2.2 【よくある失敗②】リスクを避けすぎてリターンが得られない

多くの人が「リスクを避けて安全に資産運用したい」と考えますが、あまりにもリスクを避けすぎると、運用成果が期待する以上に低くなり、資産がなかなか増えないことがあります。

リスクとリターンは切っても切れない関係にあり、例えば年率5%のリターンを目指すのであれば、それに見合ったリスクを受け入れる必要があります。

自分のリスク許容度を事前にしっかりと把握し、適切なリスクを取ることで、資産運用のメリットを最大限に享受することができます。

資産運用は、全体のバランスを考えながら分散させることが大切です。「リスクを取らない部分」「低リスクの部分」「少しリスクを取る部分」など、さまざまな選択肢を組み合わせることで、リスクを抑えつつリターンを追求することができるでしょう。

特に、NISAの非課税メリットを最大化するためには、過度にリスクを回避することなく、適度なリスクを取る運用を意識することもポイントとなります。

2.3 【よくある失敗③】投資先が一国に集中している

特定の地域や国に集中して投資する方法は、シンプルで理解しやすいというメリットがありますが、その反面、投資対象となる地域の市場変動に大きく影響されるリスクも伴います。

例えば、ある年に日本の株式市場が好調でも、別の年にはアメリカ市場が急成長を遂げることもあります。ですが、どの市場がどのタイミングでパフォーマンスを発揮するかを予測するのは難しく、一国に絞った投資はその分リスクを抱えやすいです。

比較的安定した運用を望むのであれば、複数の国や地域に分散することが有効です。とはいえ、分散投資を進めることによって、市場全体の動きに影響されやすくなるため、リスク管理をしっかり行う必要があります。

分散投資の効果(イメージ)

分散投資の効果(イメージ)

出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

そのため、ファンドの目論見書や運用報告書には目を通し、どの地域にどれだけ投資されているのか、直近のパフォーマンスはどうなっているかなど、自分で把握することも重要です。適切な分散を意識して、長期的な安定を目指した運用を心がけましょう。