2月14日は、2ヶ月に1度の老齢年金の支給日です。

老後の生活を支える年金額は、毎年度4月分から改定されることをご存知でしょうか。世の中の物価や平均賃金の変動率に応じて、年金額の改定率が計算されます。

この仕組みにより、2025年度の年金額も、2024年度から 1.9%増額となることが厚生労働省により通知されました。改定は毎年4月分から行われるため、振込としては6月に支払われる年金額から反映されます。

今回は、2025年度の年金額について解説をした上で、老後の備えについてお話をしていきます。ぜひご自身の年金額や老後の生活を考える参考にしてください。

1. 2025年度の年金額

厚生労働省から2025年度の年金額の引き上げが発表されました。

法律の規定に基づき、2025年度の年金額は2024年度から 1.9%増額となります。

2025年の年金額1/6

2025年の年金額

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

増額後の、具体的な年金額の目安を見ていきましょう。

1.1 老齢年金の年金額例

【2025年度の年金額の例】

  • 国民年金:月額6万9308円
    ※老齢基礎年金を満額で受給した場合の月額受給額
  • 厚生年金:月額23万2784円
    ※夫が平均的な収入で40年間就業しており、配偶者が厚生年金加入期間がない場合の、夫の老齢厚生年金と、2人分の老齢基礎年金の合計額

2. 自分の年金額の考え方

将来、自分が受け取るのはどのくらいの年金額なのかを試算しておくことは、老後の生活設計のためにとても大切です。

受け取ることができる年金額は、加入している年金の種類や加入期間、加入中の収入などにより異なります。次に、年金額の決定方法を簡単に解説します。

2.1 老齢基礎年金

老齢基礎年金は、国民年金に加入して、保険料を納めていた期間分だけ、老後に受け取れる年金です。

国民年金は原則として日本に居住している20歳から60歳までの40年間は全員加入義務があり、保険料は一律の金額です。

40年間、欠かすことなく保険料を納めた人は、年によって決められた「満額」の老齢基礎年金を受給することができます。

保険料の未納期間や免除期間がある場合は、その期間に応じて満額より減額されます。

2025年度は、この老齢基礎年金の満額が83万1696円です。

2.2 老齢厚生年金

老齢厚生年金は、会社に勤めて厚生年金に加入していた人が老後に受け取れる年金です。年金額は、加入期間や加入期間中の給与、賞与額によって計算されます。

加入期間が長く、加入期間中の給与や賞与が高額なほど、老後に受け取ることができる年金額は高くなります。

老齢厚生年金は社会保険加入期間中の働き方や何歳まで働くかなどにより変わってくるため、個人や夫婦のライフスタイルにより大きな差が出やすいです。

2.3 自分の年金額を知る方法

具体的に自分の老後の年金額を知るためには、以下の方法で確認する方法があります。

  • ねんきん定期便:毎年誕生月に日本年金機構から送付される「ねんきん定期便」には、これまでの年金の加入記録と将来の年金額の目安が記載されています。これを確認することで、現時点での年金額を把握できます。
  • 年金シミュレーションサイト:日本年金機構や厚生労働省のホームページで用意されている年金シミュレーションを利用すると、これまでの収入や社会保険の加入状況などを入力することにより将来の年金額を試算することができます。

厚生労働省「公的年金シミュレーター」リーフレット6/6

厚生労働省「公的年金シミュレーター」リーフレット

出所:厚生労働省「公的年金シミュレーター」リーフレット

これらのツールを活用することで、年金額を把握することができるため、老後資金の計画をする上で役立てることができるのではないでしょうか。

3. 老後の備えを考える

年金受給額の目安を考えたら、次に老後の備えについて考えましょう。老後の生活は主に年金収入とそれまでの貯蓄の取り崩しで過ごすことになります。

年金収入の試算をして、現在の生活費と比較した時にどのくらいの赤字になるかを考えましょう。月々の赤字を補填できるだけの貯蓄を作ることが必要です。

マイナス額を補うための貯蓄が不足していると思ったら、早めに備えをすることが大切です。

日々の貯蓄の他に、NISAなどの資産運用の活用や、生活費の見直しによる出費額の減少を図ることにより、老後の生活のマイナス額を抑えていきましょう。

4. まとめにかえて

2025年度の年金額は、2024年度から1.9%の増額が決定しました。この増額は、年金受給者にとって喜ばしいニュースですが、老後の備えについて考える良い機会となるのではないでしょうか。

まずは、ご自身の年金額を把握し、老後の生活費と照らし合わせて、不足する金額を明確にしましょう。

そして、不足額がある場合にはそれを補うために、貯蓄や資産運用、生活費の見直しなど、できることから始めていきましょう。

年金制度は複雑であり、個々の状況によって最適な備え方は異なります。不安な点があれば、専門家への相談も検討することをおすすめします。

老後の生活を安心して過ごすために、計画的な準備を進めていきましょう。

参考資料