4. 子育て後の期間が資産形成にとって重要

前述の「年齢別の貯蓄状況」より、60歳代で平均貯蓄額が大きく増加していることがわかります。

主な要因は、退職金の取得と支出の減少です。

30歳代・40歳代の人は教育費や住宅ローンの支払いに追われて貯蓄どころではない、という人も多いでしょう。また、資産形成の目的も、教育費と住宅購入の頭金の準備が中心です。

しかし、50歳代・60歳代になれば教育費や住宅ローンの負担はなくなり(または減少し)、家計の支出は減少するケースが多いです。

30歳代・40歳代で貯蓄ができなかったという人も、50歳代以降に支出の減少分をきちんと貯蓄に充てることで老後資産を増やせます。

5. まとめにかえて

金融広報中央委員会調査によると、70歳代で「貯蓄3000万円以上」は全体の18%です。

同年代の半数の貯蓄額は650万円以下であることから、かなり高額の貯蓄があるといえるでしょう。

老後を安心して過ごすためには、一定額の貯蓄は必要です。

本記事を参考に、自分に必要な貯蓄額を確認したうえで、自分に合った資産形成を検討しましょう。

参考資料

西岡 秀泰