3.3 【遺族年金生活者支援給付金】の平均給付月額

遺族年金生活者支援給付金(令和6年3月)

遺族年金生活者支援給付金(令和5年3月)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況

  • 全体:5057円
  • 20歳未満:4031円
  • 20~29歳:5140円
  • 30~39歳:5140円
  • 40~49歳:5140円
  • 50~59歳:5140円
  • 60歳以上:5140円

ここまで、各年金生活者支援給付金について見てきました。しかし、このような年金収入が少ない人に対する給付金も、実際には支給額が限られています。

物価の上昇や生活費の増加に対応するには不十分な場合も多いでしょう。

そのため、十分な生活を送るためには個人での老後の備えが不可欠です。計画的に貯蓄や投資を行ったり、節約したりと、今から老後の生活費を見直すことをおすすめします。

4. まとめにかえて

ここまで、60歳以降の高齢者世帯が実際どの程度年金を受け取っているのか見てきました。

対象者には「年金生活者支援給付金」の制度対応もありますが、金額的に十分とは言いきれないため、一人ひとりが老後に向け備えを考えていく必要があるかもしれません。

実際どの程度備えていく必要があるかですが、まず老齢年金がどの程度受け取れるのかを把握することも重要です。イメージ的には、老後の家計収支を出すことで、不足分が確認できます。

ねんきん定期便が手元にあれば、「公的年金シミュレーター」などで試算することもできますので、一度確認してみてもいいでしょう。今後の収入や制度自体の改定の影響もあり得ますので、必要経費は多めに見積もっておいたほうが安心かもしれません。

次に現状の生活費から、将来の老後の生活費がいくら程度必要なのかイメージしておくことも大切です。夫婦二人の平均的な老後生活費なども統計データで出ているため、一度確認してみましょう。

恐らく、老後について漠然とした不安を抱えている方は多いと思いますが、大まかにでも「見える化」させることで、必要な対策を考え安心に変えていくことができるはずです。

幸いなことに、現在はNISAやiDeCoなど様々な運用手段が整ってきていますので、必要に応じて資産運用なども取り入れていきましょう。ただ運用にはリスクも伴いますので、預貯金とのバランスなど計画的な資産形成が大切です。

参考資料

小沼 大助