元信用金庫職員だった筆者ですが、偶数月の15日になると、年金の引き出しで窓口やATMが大賑わいだったのを思い出します。
「人生100年時代」と言われる今、長生きは素晴らしいこと。でも、その分、生活費や医療費、介護費など、お金の心配もついて回りますよね。
充実した老後を迎えるためには、しっかりと目的や目標を立てることが大切です。
そこで今回は公的年金の仕組みや、実際にもらえる年金額を一緒にチェックしていきましょう。
1. 国民年金と厚生年金は「2階建て構造」!公的年金の仕組みをおさらい
まずは、意外と聞きにくい「公的年金制度」について見ていきましょう。
日本の年金制度は大きく分けて「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2種類があります。
どちらか一方だけに加入するわけではなく、両方を組み合わせた上乗せ構造となっており、これを「2階建て構造」と呼ぶこともあります。
1.1 1階部分:国民年金(老齢基礎年金)とは?
国民年金は、日本に住む20歳から60歳までの全ての人が基本的に加入することが義務付けられています。
保険料は一律で、もし40年間保険料を納め続ければ、満額の年金を受け取ることができます。
ただし、保険料の納付義務があるのは第1号被保険者のみです。
第2号被保険者は、後で紹介する厚生年金の保険料を納め、また第3号被保険者は扶養されている配偶者として扱われ、保険料の支払い義務はありません。