次の年金支給日は2025年12月15日(月)です。この日、10月分と11月分の年金が支給されます。
物価高が続いており生活費が圧迫されやすくなっているなか、2カ月に1度やってくる年金支給日を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。
老後受給できる年金額は、「現役時代の収入」や「年金の加入期間」などに応じてそれぞれ異なります。
今の生活に目を向けるだけでなく、老後生活の準備も進めていくために「年金」について知っておくことも大切です。
今回は、厚生年金+国民年金の受給額が「月額20万円以上の人」と「月額10万円未満の人」の割合について解説します。
老齢年金を受給している世代が「年金にゆとりがない」と感じる理由もご紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。
1. 年金だけで「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と感じている割合は?
J-FLEC(金融経済教育推進機構)が実施した「家計の金融行動に関する世論調査2024年」によれば、60歳代・70歳代の二人以上世帯のうち、年金だけで「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と感じている人が3割以上にのぼることがわかりました。
「年金にゆとりがない」と感じている背景には、次のような要因があります。
- 光熱費や食料品など生活必需品の物価上昇
- 社会保険料や増税の実質的な負担増加
- 高齢化による介護費や医療費の自己負担増
2025年度は前年度と比べ、年金額が1.9%引き上げられていますが物価の上昇には追い付いていません。
今後も物価高が続く場合、年金生活を取り巻く環境はさらに厳しくなる可能性が考えられます。
では、今のシニア世代が受給している年金は、「月額10万円未満の人」と「 月額20万円以上の人」とでは、どちらが多いのでしょうか。
厚生労働省年金局の調査データをもとに、わかりやすく解説します。
2. 【国民年金+厚生年金】「月額10万円未満の人 vs 月額20万円以上の人」どちらが多い?
厚生年金の受給者1605万4729人のうち、「月額10万円未満の人」と「月額20万円以上の人」がそれぞれどの程度の割合を占めているのかを確認してみましょう。
2.1 「国民年金+厚生年金」で月額10万円未満の受給権者数を見る
- 1万円未満:4万4420人
- 1万円以上~2万円未満:1万4367人
- 2万円以上~3万円未満:5万231人
- 3万円以上~4万円未満:9万2746人
- 4万円以上~5万円未満:9万8464人
- 5万円以上~6万円未満:13万6190人
- 6万円以上~7万円未満:37万5940人
- 7万円以上~8万円未満:63万7624人
- 8万円以上~9万円未満:87万3828人
- 9万円以上~10万円未満:107万9767人
※国民年金部分を含む
国民年金と厚生年金を合わせると、「月額10万円未満」で受給している人は、厚生年金受給権者全体の約21.2%を占めています。
2.2 「国民年金+厚生年金」で月額20万円以上の受給権者数を見る
- 10万円以上~11万円未満:112万6181人
- 11万円以上~12万円未満:105万4333人
- 12万円以上~13万円未満:95万7855人
- 13万円以上~14万円未満:92万3629人
- 14万円以上~15万円未満:94万5907人
- 15万円以上~16万円未満:98万6257人
- 16万円以上~17万円未満:102万6399人
- 17万円以上~18万円未満:105万3851人
- 18万円以上~19万円未満:102万2699人
- 19万円以上~20万円未満:93万6884人
- 20万円以上~21万円未満:80万1770人
- 21万円以上~22万円未満:62万6732人
- 22万円以上~23万円未満:43万6137人
- 23万円以上~24万円未満:28万6572人
- 24万円以上~25万円未満:18万9132人
- 25万円以上~26万円未満:11万9942人
- 26万円以上~27万円未満:7万1648人
- 27万円以上~28万円未満:4万268人
- 28万円以上~29万円未満:2万1012人
- 29万円以上~30万円未満:9652人
- 30万円以上~:1万4292人
※国民年金部分を含む
厚生年金(基礎年金を含む)の受給権者に限定すると、月額20万円(年額240万円)以上を受け取っている人は全体の約16.3%にとどまります。
上記のデータから、「月額10万円未満」の受給者のほうがより多いことがわかります。
また、国民年金のみを受給している約3345万人を含めると、「月額10万円未満」の割合はさらに高くなると考えられます。
2.3 【参考】受給額分布をチェック
- 10万円未満の割合:約21.2%
- 10万円以上の割合:約78.8%
- 15万円以上の割合:約47.6%
- 20万円以上の割合:約16.3%
- 20万円未満の割合:約83.7%
- 30万円以上の割合:約0.09%
3. 「将来年金をいくら受け取れるのか」見込額を確認しておきましょう
「厚生年金+国民年金」の受給額は、現役時代の収入によって個人差があります。
厚生労働省年金局の調査データによると、「月額10万円未満」の受給者が「月額20万円以上」の受給者を上回っていることがわかりました。
多くの人は、老後に受け取れる年金だけでは生活費をまかなうことができず、貯蓄を取り崩すなどして生活しています。
老後に向けた資産形成を考える際には、「将来年金をいくら受け取れるのか」を把握することが大切です。
日本年金機構の「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などを参考に、将来のための備えについて考えてみましょう。
3.1 《参考》国民年金の受給額ごとの人数
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人


