定年退職を迎えたあとも、元気なうちは収入を得ながら生活を維持できるのが理想ですが、必ずしも希望通りに働き続けられるとは限りません。
リタイア後は年金が主な収入源となりますが、それだけで生活を維持・安定させることができるのか、不安を感じる方も多いでしょう。
特に物価上昇の影響は大きく、老後を迎えてから「生活費が足りない」と気づいても、対策が難しくなることが考えられます。
そこで本記事では、65歳以上の無職夫婦世帯の1カ月の生活費と貯蓄事情について確認します。老後の準備をする上での参考にしてみてください。
1. 65歳以上「無職二人以上世帯」の貯蓄額は年々増加傾向にあり
最近では、65歳まで働くことを希望する人が増えており、2025年4月からは、企業に対して65歳までの雇用機会の確保が義務化され、希望するすべての人が65歳まで働けるようになります。
では、65歳を老後の起点とした場合、いくらの貯蓄を準備しておけば良いのでしょうか。
総務省の家計調査報告によると、65歳以上の「無職二人以上世帯」の平均貯蓄額は年々増加しており、2023年時点で2504万円に達していることがわかっています。
次に、2018年から2023年までの年金シニアの「平均貯蓄額の推移」をみていきましょう。
