3.2 「中小企業」の定年時のモデル退職金
東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」によると、中小企業(企業規模が300人未満の企業)の定年退職金は下記のとおりです。
大企業と中小企業の退職金を比較すると、企業規模の違いにより約1000万円もの差があることが見受けられます。
さらに、中小企業では学歴によって退職金額に若干の差が生じるケースも上記表からみてとれます。
ただし、これらの金額はあくまで参考となるモデルケースであり、実際の金額は企業の方針や勤続年数などによって大きく異なる可能性があります。
本記事で紹介した退職金額は、一つの目安として捉えておきましょう。
4. 必ず退職金を受け取れるとは限らない
本記事では、最新の資料をもとに国家公務員の退職金の平均額について解説しました。
国家公務員の定年退職金の平均額は約2000万円ですが、勤続年数によっては2000万円に届かないケースも少なくありません。
一方、会社員の場合は企業規模によって退職金額に大きな差があり、さらに一部の企業では退職金制度自体が存在しないこともあります。
上記から、老後の生活を退職金だけに頼るのはリスクが伴うため、「退職金を受け取れなかった」「想定より少なかった」といった状況に備え、別の資金源を確保しておくことが重要です。
参考資料
和田 直子