2025年1月8日から16日にかけて、「令和6年分公的年金等の源泉徴収票」が送付されました。
そのため、年金受給者は自宅に源泉徴収票が届いた人も多いでしょう。では、届いた源泉徴収票を基に自分で確定申告をする必要はあるのでしょうか。
本記事では、年金受給者の確定申告について解説します。確定申告の期間についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 老齢年金は確定申告が必要なのか
年金受給者は2つの条件を満たす場合、確定申告が不要となります。
では、その2つの条件とは何なのでしょうか。それは、「公的年金などの収入金額が年間400万円以下」であることと「公的年金等に係る雑所得以外の所得が年間20万円以下」であることです。
どちらも満たす人は確定申告が不要となり、手続きの手間が省けます。
2. 年金が年間400万円を超える人の割合とは
まずは、年金受給者の確定申告が不要となる条件の1つ目「公的年金などの収入金額が年間400万円以下」を満たす人がどれくらいいるのかを確認しましょう。
厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額の分布は以下のとおりです。
なお、以下の厚生年金月額には基礎年金(国民年金)が含まれます。
2.1 厚生年金受給者の年金受給額(額面)
※国民年金を含む
年金受給額 割合
- 月額1万円未満 0.28%
- 月額1万円以上2万円未満 0.09%
- 月額2万円以上3万円未満 0.31%
- 月額3万円以上4万円未満 0.58%
- 月額4万円以上5万円未満 0.61%
- 月額5万円以上6万円未満 0.85%
- 月額6万円以上7万円未満 2.34%
- 月額7万円以上8万円未満 3.97%
- 月額8万円以上9万円未満 5.44%
- 月額9万円以上10万円未満 6.73%
- 月額10万円以上11万円未満 7.01%
- 月額11万円以上12万円未満 6.57%
- 月額12万円以上13万円未満 5.97%
- 月額13万円以上14万円未満 5.75%
- 月額14万円以上15万円未満 5.89%
- 月額15万円以上16万円未満 6.14%
- 月額16万円以上17万円未満 6.39%
- 月額17万円以上18万円未満 6.56%
- 月額18万円以上19万円未満 6.37%
- 月額19万円以上20万円未満 5.84%
- 月額20万円以上21万円未満 4.99%
- 月額21万円以上22万円未満 3.90%
- 月額22万円以上23万円未満 2.72%
- 月額23万円以上24万円未満 1.78%
- 月額24万円以上25万円未満 1.18%
- 月額25万円以上26万円未満 0.75%
- 月額26万円以上27万円未満 0.45%
- 月額27万円以上28万円未満 0.25%
- 月額28万円以上29万円未満 0.13%
- 月額29万円以上30万円未満 0.06%
- 月額30万円以上 0.09%
- 平均年金月額 14万3973円
*厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている
集計された数値でもっとも高い「月額30万円以上(年間360万円以上)」の年金を受け取る人の割合は、わずか0.09%となっています。
100人に1人未満のため、1つ目の条件である「公的年金等の収入が年間400万円以下」の条件は多くの人が満たすでしょう。
ただし、「公的年金等」には確定企業給付年金なども含まれます。そのため、自分が受け取る年金の種類も確認してみてください。
3. 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額とは
次に、確定申告が不要となる2つ目の条件である「公的年金等に係る雑所得以外の所得が年間20万円以下」を確認します。
公的年金等に係る雑所得以外の所得には、給与や副業収入、不動産収入などが含まれます。
そのため、年金を受け取りながら会社勤めをしている人や副業をしている人、不動産投資をしている人は注意が必要です。これらの所得が20万円以上ある場合、確定申告が必要となります。
4. 確定申告は3月17日まで
本記事では、年金受給者で確定申告が必要となる条件を確認しました。
確定申告が必要な場合、2025年2月17日から3月17日までに確定申告が必要です。
特に初めて確定申告をおこなう人は、慣れない手続きに時間がかかる可能性があります。
ぜひ、時間に余裕をもって確定申告の手続きを進めてみてください。
参考資料
苛原 寛