不安定な世の動きに備えて、たくさん貯金をしている人もいるかもしれません。

ただし、貯金が1000万円を超えると銀行口座を分けた方が安全です。本記事では、貯金が1000万円を超えると銀行口座を分けた方が良い理由を解説します。

実際に貯蓄が1000万円以上ある世帯の割合も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 貯蓄が1000万円ある人はどれくらいいるのか

まずは、貯蓄が実際に1000万円を超える人がどのくらいいるのかを確認しましょう。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、60歳代二人以上世帯の金融資産保有額は以下の通りです。なお、金融資産には預貯金のほかに株式や投資信託、債券、個人年金保険などを含みます。

※日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まない。

【写真全3枚】1枚目/60歳代二人以上世帯の金融資産保有額分布一覧表、2枚目/預金保険機構:保護の範囲1/3

60歳代二人以上世帯の金融資産保有額分布

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」

1.1 60歳代二人以上世帯の金融資産保有額

  • 非保有 :21.0%
  • 100万円未満 :5.9%
  • 100~200万円未満 :4.5%
  • 200~300万円未満 :4.3%
  • 300~400万円未満 :3.0%
  • 400~500万円未満 :1.9%
  • 500~700万円未満 :7.2%
  • 700~1000万円未満 :6.7%
  • 1000~1500万円未満 :6.8%
  • 1500~2000万円未満 :5.4%
  • 2000~3000万円未満 :9.5%
  • 3000万円以上 :20.5%
  • 無回答 :3.2%

平均値 :2026万円
中央値 :700万円

1000万円以上の貯蓄がある60歳代世帯の割合は、42.2%です。半分近くの世帯は、貯蓄が1000万円以上あることがわかります。

2. 貯金が1000万円を超えると銀行口座を分けた方が良いのか

貯金が1000万円を超える場合、1000万円を超える部分からは別の金融機関の口座に移すことがおすすめです。

これは、万が一貯金をしている金融機関が破綻した際にお金を引き出せなくなるリスクを回避するためです。

日本には「預金保険機構」という機関があり、金融機関が破綻してお金を返せなくなった場合でも、1金融機関ごとに合算して、 預金者1人当たり元本1000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。対象となるのは、普通預金や定期預金などの一般預金で外貨預金などは保護の対象外です。

預金保険機構:保護の範囲2/3

預金保険機構:保護の範囲

出所:預金保険機構「万が一金融機関が破綻した時」

そのため、1000万円とその利息までは一つの金融機関に預けていても安心ですが、それを超える部分に関しては他の金融機関に預けた方がいいでしょう。

預金が1000万円を超える場合は、他の金融機関に口座を開設して、預金の分散を検討してみてください。

3. 貯金だけでなく投資を始めよう

貯金に余裕がある場合は、投資を始めるのもおすすめです。

投資でお金を増やすことで、インフレに対応できたり、効率よく老後資金を用意できたりします。特に、2024年から始まった新NISAを活用して投資をすれば、非課税で資産形成が可能です。

たとえば、新NISAを活用して年率3%の運用で月3万円の積立投資を続けた場合、20年3か月で1000万円を貯められます。また、年率5%で運用すれば、17年6か月で1000万円を築くことが可能です。貯金だけだと、27年8か月かかるため、その差は歴然です。

積立投資シミュレーション3/3

積立投資シミュレーション

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」を基に筆者作成

3.1 月3万円の積立投資で1000万円を増やすために必要な期間

  • 運用利回り 期間
  • 年率1% 24年7か月
  • 年率2% 22年2か月
  • 年率3% 20年3か月
  • 年率4% 18年9か月
  • 年率5% 17年6か月
  • 年率6% 16年5か月
  • 年率7% 15年6か月

貯金だけでなく投資でお金を増やすことも検討してみるとよいでしょう。

4. お金の計画をたてよう

お金は、計画的に備える必要があります。老後にどれくらいのお金が必要なのかによって、今から取るべき対策も異なります。

ぜひ、受け取る年金や老後の生活費、ライフイベントごとに必要なお金などをシミュレーションして、今からお金に関する計画を立ててみてはいかがでしょうか。

参考資料

苛原 寛