ここ最近、働く若い世代の中では「自分たちの世代の年金額はどうなるのか」と不安に感じている方が多く見受けられます。
そんな中厚生労働省は2024年11月5日、「多様なライフコースに応じた年金の給付水準の示し方について」を発表しました。
これを見ていくと、年金受給額については今の所得金額が大きく関係すること、また会社員なのか、もしくは自営業者なのかといった働き方によっても異なることがわかります。
そして働く期間ももちろん影響しますので、男女差も発生するのが現状です。
そもそも少子高齢化が進行し続ければ年金の原資ともいえる現役世代が少なくなってしまうため、私たちの老後への不安は募るばかり。老後の生活を年金のみに頼るのは少し危険かもしれませんね。
今回は、そんな老後生活について少しでもイメージをつけられるように、老後生活を送っていると考えられる70歳代の暮らしぶりを「年金額・生活費」と「貯蓄額」から確認していきます。
現役のシニア世代の暮らしを理解したうえで、老後資産をどのように準備すればいいのかについてもお伝えします。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. 老齢年金受給世帯の約6割が「年金だけで生活できない」
厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、公的年金や恩給が総所得の100%を占める高齢者世帯は41.7%となっています。
つまり、年金を受給している世帯の約6割が「年金のみでは生活が成り立っていない」ことが明らかです。
では、現在のシニア世代は、毎月いくらの「年金収入」を得ているのでしょうか。
次章では、現在のシニアが受け取っている厚生年金・国民年金の平均受給額を確認していきましょう。