厚生労働省は、2024年11月15日に実施された第20回社会保障審議会年金部会にて「年収の壁」についての見直し案を提示しました。年収の壁が撤廃されると、おおよそ200万人が新たに厚生年金へ加入すると見込まれています。
今後、加入対象者が拡大される厚生年金ですが、現時点でどれくらいの金額を受給している方がいるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、年間240万円以上の厚生年金受給者がどのくらいの割合でいるのかを中心に解説していきます。
厚生年金の概要や平均受給額についても紹介するので、年金の受給額に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. そもそも厚生年金とは?
厚生年金とは、会社員や公務員などが加入する年金制度のことです。被保険者になるには事業主が手続きを行う必要があるほか、保険料も事業主が納めます。
また、厚生年金の保険料は事業主と加入者が折半で負担します。給与明細などには基本的に加入者が納める保険料のみ記載されることが多いですが、実際に納めている保険料は倍額です。
厚生年金の保険料は賃金に対する定率で算出されるため、加入者ごとに納める金額は異なります。賃金が高く加入期間が長いほど、年金受給額も高くなる傾向にあります。