2024年から開始された新NISA制度において、投資を開始しようと考えている人も多いのではないでしょうか。

【写真全4枚】年代別のNISA口座数。写真後半では積立投資シミュレーション結果を掲載!1/4

年代別のNISA口座数

出所:金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」

2024年3月末時点において、NISAの総口座数は2322万件以上となっています。それだけの人が、投資に関心を寄せていることを示す数字だと言えます。

しかし、投資を始める前に「いくら積み立てるのが最適か」という疑問を持っている人も多いかと思われます。

投資金額を決める時は、将来の目標額と資産運用の目的を考えた上で、現在の自分にとって無理のない範囲で始めることが重要です。

今回は、毎月5000円と3万円という2つのパターンの投資額でシミュレーションを行い、30年後の資産形成にどのような違いが生まれるのかを見ていきます。ぜひ参考にしてください。

1. 積立投資のシミュレーション

積立投資を検討する際に、いくらの金額で始めようかと迷う人も多いのではないでしょうか。

積立金額は途中で変更することも可能ですが、リスクを下げて積立の効果を最大限に得るためには、できるだけ定額で行い続けることも大切です。

今回は、2パターンの金額で積立投資をした場合の利益の差をシミュレーションしていきます。

1.1 シミュレーションの前提条件

  • 投資期間:30年間
  • 年間利回り:4%
  • 投資方法:毎月定額投資(月5000円と3万円の2パターン)
  • 税金:非課税(NISA口座での運用のため)

※NISA口座を使用しない場合、利益に対して約20%ほどの税金が発生するので注意しましょう。

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新NISAのしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

1.2 毎月5000円の積立投資をした場合

  • 毎月の投資額:5000円(年間6万円)
  • 30年間の投資総額:180万円
  • 30年後の資産額(受取金額):約347万円
  • 投資元本からの増加額(利益):約167万円

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毎月5000円の積立投資をした場合

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

1.3 毎月3万円の積立投資をした場合

  • 毎月の投資額:3万円(年間36万円)
  • 30年間の投資総額:1080万円
  • 30年後の資産額(受取金額):約2082万円
  • 投資元本からの増加額(利益):約1002万円

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毎月3万円の積立投資をした場合

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

1.4 シミュレーション結果について

今回のシミュレーションでは、投資の元手の差が900万円であるのに対して、最終的な資産額の差は1735万円となっています。

月々の2万5000円の差が、30年後に大きな差になっていることがわかります。ただし、高額の投資をすることが最善であるとも限らない場合もあります。

2. 積立投資の金額によるメリット・デメリット

月5000円の投資は、月3万円の投資と比較して効果を感じにくく、利益額も大きいため月3万円の投資をするべきだと考えてしまいがちですが、そんなことはありません。

次に、それぞれの投資のメリットとデメリットを解説します。

2.1 5000円投資のメリット

  • 家計への負担が小さい
  • 長期継続がしやすい
  • リスクを少なく抑えられる

投資額が少ないため、家計への負担を抑えて積立を続けることが可能です。そのため、初心者でも低いハードルで投資を開始でき、元金割れが起きても大きな損失にはなりません。

総合的に、精神的な負荷を抑えて続けられることがメリットです。

2.2 5000円投資のデメリット

  • 目標額の達成までに時間が掛かる
  • 得られる複利効果が限定的

少額投資の場合、資産形成の効果が限定的で、受け取れる利益が3万円投資と比較して少額になります。さらに、複利効果も限定的で、目標金額に達するまでに時間がかかる場合があります。

2.3 3万円投資のメリット

  • 目標金額への到達が早い
  • 複利効果が大きく受け取れる
  • 経済的な安定性が高まる

3万円での積立投資は、5000円投資に比べて受け取れる利益が大きく、目標金額に達するスピードも速くなります。安定的に価格が上昇をすれば、老後資金など将来の生活の資金として大きな資産の形成に役立ちます。

2.4 3万円投資のデメリット

  • 家計への負担が大きいことも
  • 途中で断念してしまうリスクもある
  • 損失時のインパクトが大きい

3万円投資のデメリットは、家計への負担が重い点です。価格が下降した際に動揺が大きく、元本割れ時の損失も大きいため、精神的なプレッシャーが大きいと言えます。

3. 投資額の選び方のポイント

最後に、両者のメリット・デメリットを踏まえた上で最適な投資額を選ぶポイントを紹介します。積立投資を始める際は、無理のない範囲で金額を設定することが重要です。

投資金額は途中で変更可能なので、収入が増えたり余裕が出たときに増加を検討しましょう。頻繁に金額を変更すると、リスク軽減の効果が薄れることがあるため、一度決めた金額は頻繁には変更しないことが望ましいです。

無理をして費用を捻出すると家計を圧迫し、元本割れ時の負担が大きくなるため、あくまで余裕資金で投資を考えることが大切です。

4. おわりに

今回の積立投資シミュレーションでは、毎月5000円と3万円では30年後に約1735万円もの差が生じる結果となりました。

しかし、投資は経済状況などにより価格も利率も大きく変動します。つみたてNISAによる投資は比較的リスクを抑えた商品になっているとはいえ、元本割れをするリスクがないことはありません。

重要なのは、自身の経済状況に合わせた無理のない投資額を選択し、長期的に継続できる投資計画を立てることです。また、定期的に投資計画を見直し、必要に応じて投資額を調整していくことも重要です。

参考資料

斎藤 彩菜