4. 年金収入「だけで」暮らしているシニア世帯は全体の半数以下というリアル

高齢者世帯の総所得に占める公的年金の割合

高齢者世帯の総所得に占める公的年金の割合

出所:厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」

厚生労働省が公表する「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、高齢者世帯の総所得に占める公的年金・恩給が占める割合は以下の通りです。

  • 100%:41.7%
  • 80~100%未満:17.9%
  • 60~80%未満:13.9%
  • 40~60%未満:13.2%
  • 20~40%未満:9.3%
  • 20%未満:4.0%

これによると、収入が「公的年金のみ」の世帯は全体の41.7%にとどまります。一方、残りの58.3%の世帯では、公的年金以外にも何らかの収入を得ていることがわかります。

収入源としては、勤労収入や事業収入、資産運用による不労所得、家族からの仕送りなどが挙げられるでしょう。これらの違いには、現役時代の収入状況や資産形成への取り組みが影響しているとも言えそうです。

多くのシニア世帯にとって、公的年金は老後の生活を支える大きな柱である一方、その依存度には世帯ごとに大きな差があります。

年金だけで十分な生活を送れる世帯もあれば、不足分を補うためにさまざまな方法で収入を確保している世帯も少なくないでしょう。

働き盛りの現役世代は、長寿社会に備えた「年金だけに頼らないマネープラン」を早めに立てることが大切ですね。