3.3 金融リテラシーの向上
金融リテラシーとは、お金に関する知識や判断力のことを指します。
経済的に自立して生涯の資産形成をするためには、稼ぐだけではなく金融リテラシーをつけることも重要です。
例えば会社員であれば、自分の収入がいくらで、給与からは社会保険料や税金がどのくらい引かれているか、何のために引かれているかを理解することも金融リテラシーの向上に繋がります。
控除された社会保険料が将来の年金計算の基礎となることや、所得税は年末調整や確定申告で戻ってくることであることを知ることができます。
お金に関する正しい知識をつけることにより、危険な資産運用に手を出すことがなくなり、目標の貯蓄に向かう計画を立てることができるようになります。
金融リテラシーは、書籍を読んだりセミナーを受講したりする他に、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談をして話を聞くことにより身につけることが可能です。
以上の方法により、たとえ収入が多くなくても、早い世代から計画を立てることで貯蓄額を増やしていくことが可能です。
自分自身の将来設計を考えながら、無理のない貯蓄計画を立てることが重要になります。
4. おわりに
70歳代で貯蓄額が3000万円というのは、高い水準であるということがわかりましたが、決して無理な数字ではありません。
例えば、40歳から貯蓄を始めても、年間で100万円を貯めることができれば70歳までの30年間で3000万円を貯蓄することが可能です。
収入がある時は、貯蓄を考えられずにお金を消費してしまう方も多いですが、30歳代や40歳代の頃から無理のない貯蓄をしていくことで、経済的にゆとりをもった老後生活を迎えることができるようになります。
ライフプランや資産運用を活用して、自身の生涯の計画を立てながら、無理のない貯蓄を目指していきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 統計局「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」
斎藤 彩菜