夏休みがはじまりました。お子さんが家にいる時間が増え、エアコン代やお昼ご飯・お弁当、おやつ、また塾費用やおもちゃ、旅行、レジャー代などと普段よりお金がかかるご家庭が多いでしょう。
ただでさえ物価高による、家計への影響は大きいもの。
7月25日に公表された総務省「2020年基準 消費者物価指数 東京都区部 2025年(令和7年)7月分(中旬速報値)」によれば、生鮮食品を除く総合指数は前年同月比で2.9%の上昇。
前年同月比でうるち米(コシヒカリを除く)81.2%、トマト 9.9%、宿泊料 6.0%などと物価も上がっており、出費は増えています。今回は子育て世帯のお金や生活事情についてみていきましょう。
1. 子育て世帯「平均年収700万円台」
厚生労働省の最新のデータ「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、子どもがいる世帯の総所得は820万5000円。
そのうち、世帯員が勤務先から受け取った給料・賃金・賞与合計金額である雇用者所得(税金や社会保険料含む)は721万3000円です。
そのため、子どもがいる世帯の平均年収は720万円前後が一つの目安となるでしょう。
2. 子育て世帯「生活は大変苦しい」が最多へ。「働く母」の割合はどれくらい?
同調査より生活意識をみると、子育て世帯は以下の通り。
2.1 子育て世帯の生活意識
- 大変苦しい:33.9%
- やや苦しい:30.4%
- 普通:30.6%
- ややゆとりがある:4.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
最も多いのは「大変苦しい」で3割を超えています。次に「やや苦しい」と「普通」が同程度でそれぞれ約30%でした。
「大変苦しい」と「やや苦しい」の合計は64.3%。およそ3世帯に2世帯が生活を苦しく感じています。
母の仕事状況をみると、18歳未満の子がいる家庭で仕事ありと答えた女性は80.9%と、2004年以降初めて8割を超えました。
2004年の調査では56.7%だったため、当時よりも女性が働くことが一般的になっているとわかります。
3. 平均貯蓄額はいくらか
ここで、子育て世帯の貯蓄額を推測していきます。先ほど子どもがいる世帯の平均年収の目安が720万円とわかりました。
ここでは総務省統計局の「家計調査 貯蓄・負債編 第8-2表<貯蓄・負債>年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」を参考に、平均年収が720万円程度の世帯の貯蓄額を確認してみましょう。なお、こちらには子育て世帯以外も含みます。
【年収700〜750万円世帯】収入・貯蓄・負債4/4
出所:総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編 第8-2表<貯蓄・負債>年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」をもとにLIMO編集部作成
3.1 年収700万~750万円世帯の家族
- 世帯主の年齢:49.3歳
- 世帯人員:3.33人(うち18歳未満:0.96人)
- 世帯主の配偶者のうち女の有業率:63.1%
- 持ち家率:82.2%
- 平均年収:721万円
3.2 年収700万~750万円世帯の貯蓄額
- 平均貯蓄額1224万円
- うち通貨性預貯金:443万円
- うち定期性預貯金:290万円
- うち生命保険など:263万円
- うち有価証券:201万円
- うち金融機関外:28万円
貯蓄額は1000万円を超えましたが、世帯主の年齢が平均で49.3歳となっています。
お子さんが小さい間は働き方をセーブする必要が出てくる場合もあり、貯蓄額が心もとないご家庭もあるでしょう。
4. さまざまな選択肢を考えよう
子育て世帯の多くが生活を苦しいと感じており、物価高が家計に響いて厳しい状況が変わらない中で、対策をとっていく必要があります。
支出を抑える面では、負担なく行えるのが支出額の大きい固定費を見直すことでしょう。電気代やスマホ代などのプランの見直しを行ったり、不要なサブクスはなくしたりすることで、一度契約を変えれば継続して効率よくコストカットできます。
収入を増やす方法としては、人が働くほか、お金に働いてもらう方法もあります。最近では家でもできる仕事も増えているので、まずは情報収集をおこなうとよいでしょう。
また、余裕資金があれば、リスクはありますが資産運用を検討するのも一つです。
たとえば現在40歳で毎月3万円の積み立てを65歳まで続けたとすると、「毎月3万円×12ヶ月×25年間=900万円」もの貯蓄となります。
こちらで年利3%がつく資産運用を行えた場合には、金融庁「つみたてシミュレーター」で試算すると1338万円となります。
ただし、資産運用にはリスクが伴いますし、運用成果は後にならなければわかりません。情報収集を入念に行い、家庭のリスク許容度を考え、納得のいく運用をすることが大切でしょう。
いずれにしてもまずは情報収集をおこない、自身に合ったできることからはじめることを考えてみましょう。
参考資料
- 厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編 第8-2表<貯蓄・負債>年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数 東京都区部 2025年(令和7年)7月分(中旬速報値)」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
宮野 茉莉子