5. 老齢年金受給者の「半数以上」が年金だけでは生活できない?
今度は、厚生労働省の「2023年 国民生活基礎調査」を紐解いてみましょう。
この資料を眺めてみると、老齢年金を受け取っている人の半分以上が年金だけでは生活できていない現状が見えてきました。
年金収入だけで生活している世帯は全体の41.7%です。残りの約60%の人たちは、年金以外の何かしらの収入によって生活を賄っています。
2024年におこなわれた「年金財政検証」では、現役世代が年金を受け取る頃には今よりも支給額が減る可能性が高いとの予測が示されました。
将来困らないためにも、今から少しずつ老後資金を準備しておくのが賢明かもしれませんね。
公的年金シミュレーターなどを利用して、まずは自分の将来の年金受給額を試算してみましょう。具体的な金額を把握することができますよ。
6. まとめにかえて
今回、年金制度と年代ごとの年金受給額を確認してきましたが、年金だけで生活をしている人のほうが少ないことも分かりました。
長く働いて老後も給与収入を得るというのも一つの選択肢ですが、健康状態によっては働きたくても働けないという状況になるかもしれません。
そのようなリスクを考えると、年金だけでは足りない部分の資金準備が大切ですが、老後近くになっていきなり大きなお金を準備するのは大変です。
少ない金額でも今から長い時間をかけてコツコツ積み立てていけば将来大きな資金になっていきますので、無理のない金額で資産形成を始めていくといいでしょう。
現在はNISAやiDeCoなど税制優遇制度を使って資産運用をしていく選択肢もありますので、自分に合った方法を選んでスタートしていきましょう。