日本では、生活が困難な世帯に対して「生活保護」が受けられ、生活保護認定を受けた場合には生活保護費が支給されます。

被保護者数は1995年から増加傾向にあり、2015年にピークを迎えましたが、近年は減少傾向に転じています。

そんな生活保護ですが、その割合の多くを「高齢者世帯」が占めていることをご存知でしょうか。

本記事では、生活保護受給者の実態や年金世帯の貯蓄事情や家計収支について詳しく紹介していきます。

1. 生活保護受給者の半数が高齢者という実態

厚生労働省の「生活保護の被保護者調査(令和6年8月分概数)の結果を公表します」によると、2024年8月時点で、生活保護を受けている人は201万289人となりました。

割合にすると全体の1.62%となっており、日本の約100人に1人が、生活保護を受けていることになります。

また、厚生労働省の同調査による被保護者の世帯内訳では、55.2%が高齢者世帯となりました。

【世帯別 被保護者の構成割合】

  • 高齢者世帯:55.2%
  • 母子世帯:3.8%
  • 障害者・傷病者世帯:25.1%
  • その他の世帯:15.9%

上記から、生活保護を受けている人の多くを高齢者が占めている現状が見てとれます。