2.2 令和7年度からは多子世帯の所得制限がなくなる
令和6年度では、多子世帯は年収が約600万円までという制限がありますが、令和7年度から所得制限が撤廃されます。
子育てや進学等にお金がかかることが理由で、子どもの数を断念することのないようにするための措置とされています。
支援額は、入学金・授業料ともに現行制度の全額支給と同じ金額です。
ただし、第1子が独立し扶養を外れた場合は子どもが1人減るため、対象外になります。
なお、第1子が大学院へ進学したり留年したりした場合、本人は支給対象外となりますが、引き続き扶養されていれば子どもの数は変わらず、第2子・第3子は支援対象です。
3. まとめにかえて
経済的に苦しいご家庭では、子どもの進学をあきらめざるを得ないと考えられがちです。しかし、返済不要の奨学金や入学金・授業料の減額・免除を利用すれば、子どもの希望通りの進学を叶えることが可能です。
大学無償化制度を利用したい場合は、在学中の高校や進学先の大学等に問い合わせてみましょう。
参考資料
- 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
- JASSO「給付奨学金(返済不要)」
- 文部科学省「令和6年度奨学金制度改正FAQ」
- 文部科学省「令和7年度からの奨学金制度の改正(多子世帯の大学等の授業料等無償化)に係るFAQ」
木内 菜穂子