今年も年末調整を行う時期になってきました。勤務先に提出する年末調整の書類をみて、
「これはなんのための書類?」「どうやって書くんだっけ」と考え込んでしまう人のために、それぞれの申告書の意味と記入方法を簡潔にお伝えします。
何のための書類なのかがわかると、年末調整の“面倒くさい”が少しなくなるかもしれませんね。
1. 年末調整はなぜ必要?
年末調整とは、会社が従業員に支払った給料からあらかじめ差し引いておいた税額と、その人の状況や特定の支出に配慮して所得控除を行った本来の税額を、1年間の総支払額が確定する年末に再計算して一致させる精算手続きのことです。
不足があれば、追加で所得税が徴収され、払い過ぎていれば、所得税が還付されます。多くは所得控除によって還付されるでしょう。
そして、個人の事情を把握して所得控除を行うための書類が年末調整で提出する書類です。そのため還付を受けたければ、正しくもれなく記入することが大事です。
1.1 今年の年末調整の変更点
令和6年分の年末調整は、今年から始まった「定額減税」により、申告書に新たな記載欄が設けられています。
定額減税については会社の担当者が計算を行うため、従業員は生計を一にしている配偶者や扶養親族をしっかり申告すれば、やるべきことは従来と変わりません。