富裕層とはどのような人々を指すのでしょうか。株式会社野村総合研究所の基準によれば、純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」と定義しています。
日本では2013年以降、富裕層の数は増加傾向にあります。そんな富裕層はどのような生活を送っているのでしょうか。高級ブランド品を次々と購入したり、豪華な暮らしをしているといったイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、実際の富裕層の生活は、必ずしも派手なものではありません。むしろ、計画的な資産管理を行い、無駄な支出を避ける傾向が見られます。
このような富裕層の「お金の使い方」や「資産の守り方」は、必ずしも富裕層だけの特権ではありません。日常の支出を見直し、無駄遣いを減らす姿勢や、資産運用を取り入れてお金に働いてもらう方法は、一般の家庭でも取り入れることができます。
今回は日本の富裕層の割合や、富裕層が何にお金一番使ったのかをカード会社の調査から確認していきます。
1. 日本の富裕層の割合はどのくらい?
最近、「インカムリッチ」や「プチ富裕層」といった新しい富裕層のカテゴリーが注目を集めています。
これらの層は、比較的高い収入を持ち、投資や消費に積極的な傾向があります。
しかし、これらの新富裕層と比べても、圧倒的な資産を持つ「純金融資産1億円以上」の富裕層が日本にも存在します。
このような富裕層の実態を確認していきましょう。
出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
野村総合研究所のデータによると、日本には純金融資産が1億円以上5億円未満の「富裕層」と、5億円以上の「超富裕層」を合わせて約148万5000世帯が存在します。
これは日本全体の約2%に相当します。
1.1 【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円
このように、富裕層の数は増加傾向にあります。
そして、将来的にはさらに資産の偏りが大きくなると予測されているのです。