日本を代表する流通グループ、セブン&アイ・ホールディングスで働くと、実際どれくらいの年収が得られるのか?

コンビニからスーパー、金融まで幅広い事業を抱える巨大グループで、給与水準はどうなっているのか、と気になっていませんか?

最新の有価証券報告書によると、同社(提出会社単体)の平均年間給与は832万143円です。

ただし、この数字は連結6万2012人という巨大なグループ全体の給与水準を直接示すものではありません。

本記事では、有価証券報告書の最新データをもとに、平均給与・平均年齢・勤続年数からセグメント別の従業員構成、コンビニ事業への集中に向けた事業再編の動きまで詳しく解説します。

読むことで、大手流通グループへの就職・転職を検討する際の待遇面での判断材料が得られます。

ココがポイント
  • 平均年間給与832万143円の実態:提出会社単体の従業員数は1097名で、平均年齢44.6歳・平均勤続年数16.8年。国内外のコンビニやスーパーストア、金融など複数事業を統括する持株会社として集計されている。
  • 連結6万2012人の従業員構成:連結従業員数は6万2012人。最大勢力は海外コンビニエンスストア事業の3万3560人で、連結従業員全体の半数以上を占める。
  • コンビニ事業への集中を進める事業再編:2025年9月にスーパーストア事業を分離・譲渡し、コンビニエンスストア事業に一層注力する体制へ移行している。

1. セブン&アイ・ホールディングスの平均年間給与はいくらか

セブン&アイ・ホールディングス(提出会社)の2025年2月28日時点での平均年間給与は832万143円です。

従業員の平均年齢は44.6歳、平均勤続年数は16.8年です。

セブン&アイ・ホールディングス(提出会社単体)主要データ1/2

セブン&アイ・ホールディングス(提出会社単体)主要データ

出所:株式会社セブン&アイ・ホールディングス「有価証券報告書(2025年2月期)」をもとにLIMO編集部作成

提出会社の従業員数は1097名で、全員が全社(共通)に区分されています。

持株会社として、グループ各社の経営管理を担う人員で構成されている点が特徴です。

2. セブン&アイ・ホールディングスの従業員数は何人か

有価証券報告書によれば、提出会社(単体)の従業員数は2025年2月28日時点で1097名です。

一方、連結の従業員数は6万2012名にのぼります。

セグメントごとの内訳は以下の通りです。

セブン&アイ・ホールディングス セグメント別従業員数(連結)2/2

セブン&アイ・ホールディングス セグメント別従業員数(連結)

出所:株式会社セブン&アイ・ホールディングス「有価証券報告書(2025年2月期)」をもとにLIMO編集部作成

最大勢力は海外コンビニエンスストア事業の3万3560名で、連結従業員全体の半数以上を占めています。

米国のセブン-イレブン事業をはじめとする海外コンビニ事業の広がりを反映した数字です。

次いでスーパーストア事業が1万1414名、国内コンビニエンスストア事業が8517名と続きます。

セブン&アイ・ホールディングスは、国内外のコンビニエンスストア事業を中心に、スーパーストア事業、金融関連事業など複数の事業を展開する持株会社です。

3. コンビニエンスストア事業への集中に向けた事業再編

セブン&アイ・ホールディングスは、2025年3月6日に「株主価値最大化に向けた経営体制及び資本構造・事業の変革施策」を公表しました。

この施策により、スーパーストア事業を担う会社群は「株式会社ヨーク・ホールディングス」としてBain Capital Private Equity, L.P.及びそのグループ会社へ譲渡され、2025年9月に持分法適用会社となりました。

これにより、同社はコンビニエンスストア事業に一層注力する体制へ移行しています。

あわせて、北米のセブン-イレブン事業を担う7-Eleven, Inc.については、2026年下半期までのIPOを目指す方針も示されています。

2030年に目指すグループ像として、「セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革新を主導する、食を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」を掲げています。

4. まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は、仕事をする人にとって誰もが気になる要素ではないでしょうか。

ただし、提出会社単体の給与データは、持株会社としての特殊な人員構成を反映したものである点に注意が必要です。

グループ全体の実態を知るには、連結ベースの従業員構成もあわせて確認することをおすすめします。

こうしたデータが、就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。

4.1 【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与を含んでいます。

従業員は、主として当社グループ会社からの転籍者であり、平均勤続年数は各社での勤続年数を通算しています。

また、従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は月間163時間換算による月平均人員を外数で記載しています。

4.2 【ご参考】有価証券報告書とは

日本取引所グループによれば、金融商品取引法に基づく法定開示として、財務内容や事業・営業の概要を記した有価証券報告書を各地財務局に提出することが上場企業に義務付けられており、その内容は金融庁のEDINETで誰でも閲覧できるとされています。

有価証券報告書は、原則として事業年度経過後3カ月以内に提出することが求められています。

5. 本記事の監修を終えて:新NISAで資産運用を行う元FP会社職員の監修者コメント

著者画像
下村 美乃莉

セブン&アイ・ホールディングスのように、国内外のコンビニエンスストア事業を中核としながら、スーパーストアや金融など複数の事業を抱えてきた持株会社では、有価証券報告書に記載されている「平均年間給与」があくまで提出会社単体の集計値である点に注意が必要です。グループの現場で働く従業員の待遇は、所属する事業会社や職種によって大きく異なります。

投資家目線で見ると、同社が2025年に打ち出したコンビニエンスストア事業への集中方針は、経営資源を成長領域に絞り込むことで資本効率を高める狙いがあると考えられます。事業再編に伴う人員構成の変化は、給与水準や人的資本投資の姿にも今後表れてくる可能性があり、同社の株式に長期投資する場合は、再編の進捗とあわせて人的資本への投資状況を確認しておくとよいでしょう。

就職・転職を考える際は、公開されている平均給与の数字を入口としつつ、実際にどの事業・どの部署でどのようなキャリアを歩めるのか、面接や説明会などを通じて具体的にイメージを膨らませることをおすすめします。

参考資料

マネー編集部年収班