年金は原則として年6回、偶数月の15日に2ヶ月分が支給されます。

厚生労働省が示す「モデル年金」によると、平均的な夫婦のひと月当たりの受給額は23万483円となっており、2ヶ月分の支給額は約46万です。

ただし、年金の受給額は現役時代の収入や加入期間に応じて計算されるため、実際に受け取る金額は個人差が大きくなります。

今回は、厚生労働省が示す「モデル年金」を基にした世帯構成別の受給額や、公的年金の平均受給額を詳しく見ていきましょう。

1. 厚生労働省が示す「モデル年金」について

厚生労働省が示す「モデル年金」は、年金の給付水準を示す一例として公表されている指標です。

モデル年金は、基礎年金が2人分と、男性の平均的な収入で40年間就業した場合の厚生年金を合計した額となります。

厚生労働省の資料には、現役時代の報酬別に①~⑦まで分類し、年金への加入期間を40年とした場合の合計年金額のイメージが記載されています。

  • ①54万9000円(男性の平均的な収入を1.25倍):合計年金額18万6104円
  • ②43万9000円(男性の平均的な収入):合計年金額16万2483円
  • ③32万9000円(男性の平均的な収入を0.75倍):合計年金額13万8862円
  • ④37万4000円(女性の平均的な収入を1.25倍):合計年金額14万8617円
  • ⑤30万円(女性の平均的な収入):合計年金額13万2494円
  • ⑥22万5000円(女性の平均的な収入を0.75倍):合計年金額11万6370円
  • ⑦14万2000円(短時間労働者(男女計)の平均的な収入):合計年金額9万8484円
  • ⑧国民年金のみ加入:年金額6万8000円

※2024年度の水準で示した年金額

国民年金への加入期間が40年の場合、基礎年金部分は6万8000円となります。これに加え、厚生年金への加入状況や現役時代の報酬によって年金額が決まることになります。

次に、上記の①~⑧までの年金イメージを基に、夫婦世帯の合計年金額も見てみましょう。

1.1 世帯構成別の受給額例

多様な世帯構成を踏まえた年金水準の示し方2/4

出所:厚生労働省年金局「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点②」

共働き世帯

  • ①(夫の収入54万9000円)+④(妻の収入37万4000円):合計年金額 33万4721円
  • ②(夫の収入43万9000円)+⑤(妻の収入30万円):合計年金額 29万4977円
  • ③(夫の収入32万9000円)+⑥(妻の収入22万5000円):合計年金額 25万5232円

<短時間労働者を含む世帯>

  • ①(夫の収入54万9000円)+⑦(妻の収入14万2000円):合計年金額 28万4,588円
  • ②(夫の収入43万9000円)+⑦(妻の収入14万2000円): 合計年金額 26万0967円
  • ③(夫の収入32万9000円)+⑦(妻の収入14万2000円):合計年金額 23万7346円
  • ④(妻の収入37万4000円)+⑦(夫の収入14万2000円):合計年金額 24万7101円
  • ⑤(妻の収入30万円)+⑦(夫の収入14万2000円): 合計年金額 23万978円
  • ⑥(妻の収入22万5000円)+⑦(夫の収入14万2000円):合計年金額 21万4854円
  • ⑦(収入14万2000円)×2 合計年金額:19万6968円

<自営業世帯>

  • ⑧(国民年金のみ加入)×2 合計年金額:13万6000円

片働き世帯

①(夫の収入54万9000円)+⑧(国民年金のみ加入) 合計年金額:25万4104円

  • ②(夫の収入43万9000円)+⑧(国民年金のみ加入)合計年金額:23万483円
  • ③(夫の収入32万9000円)+⑧(国民年金のみ加入) 合計年金額:20万6862円
  • ④(妻の収入37万4000円)+⑧(国民年金のみ加入)合計年金額:21万6617円
  • ⑤(妻の収入30万円)+⑧(国民年金のみ加入)合計年金額:20万494円
  • ⑥(妻の収入22万5000円)+⑧(国民年金のみ加入)合計年金額:18万4370円

2. 「約46万円・約67万円」夫婦世帯の受給額の違いとは?

年金は、原則年6回、偶数月の15日に2ヶ月分が支払われます。

厚生労働省の資料を基に考えると、夫婦世帯の受給額が「約46万円・約67万円」となるのは以下のケースです。

2.1 <夫婦世帯の受給額が「約46万円」となるケース>

前述した受給額例の「②(夫の収入43万9000円)+⑧(国民年金のみ加入)合計年金額:23万483円」に該当します。

つまり、夫が平均的な収入を得ていて、妻が専業主婦として国民年金のみに加入しているケースです。

2.2 <夫婦世帯の受給額が「約67万円」となるケース>

前述した受給額例の「①(夫の収入54万9000円)+④(妻の収入37万4000円):合計年金額 33万4721円」に該当します。

つまり、夫婦共働きでそれぞれ平均的な収入を得ているケースです。

3. 実際の年金受給額はどのくらい?

厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金の受給額ごとの受給者数を見ていきます。

3.1 【国民年金】受給額ごとの受給者数

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

3.2 【厚生年金】受給額ごとの受給者数

  • 1万円未満:6万1358人
  • 1万円以上~2万円未満:1万5728人
  • 2万円以上~3万円未満:5万4921人
  • 3万円以上~4万円未満:9万5172人
  • 4万円以上~5万円未満:10万2402人
  • 5万円以上~6万円未満:15万2773人
  • 6万円以上~7万円未満:41万1749人
  • 7万円以上~8万円未満:68万7473人
  • 8万円以上~9万円未満:92万8511人
  • 9万円以上~10万円未満:112万3972人
  • 10万円以上~11万円未満:112万7493人
  • 11万円以上~12万円未満:103万4254人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5662人
  • 13万円以上~14万円未満:92万5503人
  • 14万円以上~15万円未満:95万3156人
  • 15万円以上~16万円未満:99万4044人
  • 16万円以上~17万円未満:104万730人
  • 17万円以上~18万円未満:105万8410人
  • 18万円以上~19万円未満:101万554人
  • 19万円以上~20万円未満:90万9998人
  • 20万円以上~21万円未満:75万9086人
  • 21万円以上~22万円未満:56万9206人
  • 22万円以上~23万円未満:38万3582人
  • 23万円以上~24万円未満:25万3529人
  • 24万円以上~25万円未満:16万6281人
  • 25万円以上~26万円未満:10万2291人
  • 26万円以上~27万円未満:5万9766人
  • 27万円以上~28万円未満:3万3463人
  • 28万円以上~29万円未満:1万5793人
  • 29万円以上~30万円未満:7351人
  • 30万円以上~:1万2490人

※国民年金部分を含む

なお、 厚生年金の平均年金月額は14万3973円、国民年金は5万6316円となっており、男女別に見ると以下のようになっています。

【男性】

厚生年金:16万3875円
国民年金:5万8798円

【女性】

厚生年金:10万4878円
国民年金:5万4426円

つまり、夫婦共働きでそれぞれ平均月額程度の年金を受給する場合、約27万円を受け取ることになります。

4. まとめにかえて

厚生労働省が示すように、公的年金の受給額は世帯構成によって大きく異なります。

特に、厚生年金の受給額は現役時代の収入だけではなく加入期間によっても左右されるので、モデルケースのように加入期間が40年間であるとは限りません。

今現役で働いている方は、ご自身がどのくらいの年金を受け取れるのか、日本年金機構の「ねんきんネット」などで確認してみましょう。

参考資料