物価上昇が続く中、政府は「力強い賃上げ」を掲げているものの、社会保険料の負担も増加傾向にあります。賃金の伸びが実感できない日々が続くという方も、多いのではないでしょうか。
社会保険料には厚生年金保険料や健康保険料などがありますが、これらは社会保障制度を支える財源となります。
衆議院議員選挙の投票日が10月27日(日)に迫り、各政党の方針案も出そろいました。
本記事では、それぞれの政党の公約等の中から、年金や給付金など「社会保障制度」にまつわる内容をまとめていきます。
1. 自民党が掲げる「全世代型社会保障」
自民党は注目キーワードとして、“全世代型社会保障”を掲げています。
- 全世代型社会保障の構築
- 国民皆保険を堅持しつつ安心できる医療提供体制の構築
- 年収の壁を見直し、働き方に中立な社会保険制度とする。年金制度では被用者として手厚い給付を受けられる人を増やして高齢者が働きやすい仕組みに。基礎年金の受給額の底上げを図り、将来にわたる安心をさらに強化する。
年収の壁とは、扶養内で働く妻(夫)が一定以上の年収を超えたとき、税金や社会保険料の支払いが発生するために手取り額が逆転してしまうラインのことです。
2024年には社会保険が適用拡大となったことを受け、社会保険の加入対象となる従業員が増えました。こうした年収の壁を意識するために、労働時間を調整する人も多いのが現実です。
なお、社会保障とは別に「物価高騰対策・所得拡大」の公約も掲げています。例えば当面の対応として、低所得者世帯を下支えるするための給付金による支援を講じるとしています。