株式会社帝国データバンクが2024年11月29日に公表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、来年の値上げは3000品目を突破し、今年を上回るペースになるとのこと。

モノの値上げも続く中、「サービス価格」の値上げも広がりつつあります。今後も値上げが止まらないまま、老後のみならず目先の生活にも不安を感じる方は多いでしょう。

筆者は「ファイナンシャルプランナー」として、働く世代の方々からお金にまつわる相談を多く受けていますが、「将来資金はいくらぐらいあれば足りますか。」や「老後の生活に不安があります。」といった相談内容が大半を占めています。

一方で、日本には「富裕層」と呼ばれる方々がいます。さらに、日本において富裕層の数は増えている現状にあるのです。

今回はそんな「富裕層」にフォーカスを当てて、実際どのくらいの割合を占めているのか、また、どんな生活をしているのか等を紐解いていきます。

1. 日本で富裕層は何パーセントいる?

【写真1枚目/全3枚】日本の富裕層の割合。2枚目以降では富裕層のカード利用金額が多かったカテゴリを図表でチェック!

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」

野村総合研究所のデータによると、純金融資産が1億円以上5億円未満の「富裕層」と、5億円以上の「超富裕層」を合わせると、日本では148万5000世帯が該当します。

割合にして、日本全体の約2%。ちなみにそれぞれの世帯割合は以下のとおりです。

1.1 【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模

  • 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
  • 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
  • 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
  • アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
  • マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円

富裕層と超富裕層が保有する資産の総額は、増え続けていることもわかっています。

  • 2015年:272兆円
  • 2017年:299兆円
  • 2019年:333兆円
  • 2021年:364兆円

物価上昇の中で、なぜこのような傾向が続いているのでしょうか。