4. 「年金生活者支援給付金」の給付額
年金生活者支援給付金の給付額は、以下のとおりです。
〈老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金〉
- 以下の計算式で算出した金額の合計額
・保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5310円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
・保険料免除期間に基づく額(月額)
= 1万1333円 × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月
〈障害年金生活者支援給付金〉
- 障害等級2級: 月額5310円
- 障害等級1級: 月額6638円
〈遺族年金生活者支援給付金〉
- 月額5310円
※2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は、5310円を子の数で割った金額をそれぞれに支給する
障害年金生活者支援給付金、遺族年金生活者支援給付金は定額が支給されます。しかし、老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金は被保険者月数や保険料納付期間が金額の算定要素となっているため、人によって金額が異なるのです。
特に保険料免除期間に基づく金額は基礎額が1万1333円と、保険料納付済期間に基づく基礎額5310円よりも多くなっています。そのため、免除期間が長い人ほど多くの給付を受けられる可能性があります。
月あたりの金額差は数千円でも、年間給付額に換算すると1万円程度の差が生まれます。給付額の個人差は大きいといえるでしょう。
5. 対象世帯は忘れずに申請を
今年から住民税が非課税になった世帯の人は、給付金が受け取れます。年金をはじめとした収入が少なく生活に苦しむ人にとっては、貴重な収入です。
住民税非課税世帯への給付金は自治体から、年金生活者支援給付金は年金事務所から給付対象者に申請書類が送られてきます。忘れずに申請し、確実に給付金を受け取りましょう。
※金額や要件などは自治体等によって異なるので、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。
参考資料
- 内閣官房「新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置」
- 内閣官房「定額減税・各種給付の詳細」
- 東京都主税局「個人住民税」
- 厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」
- 国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」
- 日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」
- 日本年金機構「障害年金生活者支援給付金の概要」
- 日本年金機構「遺族年金生活者支援給付金の概要」
石上 ユウキ