2. 【老齢年金一覧表】60歳代は国民年金を平均いくらもらっている?《60歳~69歳》

まずは国民年金の受給額の平均から見ていきます。

国民年金(基礎年金)は、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に納付義務があります。年金保険料は全員定額(2024年度月額:1万6980円)。全期間(480カ月)年金保険料を納めた場合、老後に満額(2024年度月額:6万7808円)を受給できます。

60歳から69歳までの、各年齢の平均月額は以下の通りです。

2.1 60歳代:国民年金の平均月額(1歳刻みで見る)

60歳代:国民年金の平均月額(1歳刻みで見る)

【国民年金】繰り上げ受給の有無によってかなり変わる

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:4万2616円
  • 61歳:4万420円
  • 62歳:4万2513円
  • 63歳:4万3711円
  • 64歳:4万4352円
  • 65歳:5万8070円
  • 66歳:5万8012円
  • 67歳:5万7924円
  • 68歳:5万77222円
  • 69歳:5万7515円

一般的な受給開始年齢である65歳以上の平均月額を見ると、いずれの年齢も約5万8000円ですね。

一方、60歳~64歳で「繰上げ受給」をした場合はいずれの年齢でも平均4万円台。本来の受給額から繰下げ月数に応じて減額されるため、年金月額は低くなるのです。60歳と65歳を比較すると1万5000円ほど差があります。

資金状況によっては、繰上げ受給は貴重な助け舟となり得ます。しかし、繰上げ受給で適用された減額率は「生涯」続くことも忘れてはならないでしょう。65歳になったから本来の受給額に戻るわけではないのです。

この毎月1万500円ほどの差額がその後長い間積み重なると考えてみましょう。年金受給スタートのタイミングは慎重に判断していく必要があることが分かりますね。

次は、厚生年金についても見ていきます。