8. 日本人の国内旅行消費額は2023年同期比14.9%増
さて、日本経済成長の鍵として期待されているのが、外国人が日本を訪れてくれる訪日旅行、いわゆる「インバウンド」需要です。
政府は、2030年までに訪日外国人旅行者数6000万人、訪日旅行消費額15兆円という数字を目標としていますが、最新の訪日外国人旅行消費額はどのくらいなのでしょうか。
観光庁による「インバウンド消費動向調査結果(1次速報)」(2024年4~6月期)によれば、訪日外国人旅行消費額は2兆1370億円となっています。
この数字は、2023年同期比73.5%増の数字です。
国籍・地域別消費額もご紹介します。
8.1 国籍・地域別消費額
- 1位:中国が4,420億円(構成比20.7%)
- 2位:米国2,781億円(同13.0%)
- 3位:台湾2,639億円(同12.4%)
- 4位:韓国2,232億円(同10.4%)
- 5位:香港1,743億円(同8.2%)
9. 訪日外国人1人当たり旅行支出は23万9千円
続いて、訪日外国人(一般客)1人当たりの旅行支出についても見ていきましょう。
同調査結果によれば、訪日外国人1人当たりの旅行支出は23万9千円と推計されています。これは前年同期比14.4%の増加になります。
9.1 国籍・地域別1人当たり旅行支出
- 1位:フランス(41万8千円)
- 2位:英国(41万7千円)
- 3位:オーストラリア(40万円)
の順になっています。また目的別の支出を見ていくと、宿泊費に関しては英国、飲食費はイタリア、交通費はスペイン、娯楽等サービス費はオーストラリア、買物代は中国が最も高いという結果になりました。
円安効果で、コロナ禍以降インバウンド消費が急速に増えています。インバウンド消費が推移していくか、今後も引き続き注目されています。
参考資料
長島 迪子