1. 【10月は年金支給月】老齢年金からも《天引きされるお金》があるのを知っていますか?
冒頭でも触れたとおり、老後の年金にも「額面」と、各種社会保険料や税が天引きされた後の「手取り」があります。
ここからは、老後の年金から天引きされるお金について見ていきます。自治体などの書面では「特別徴収」と表記されていますが、「天引き」の方がイメージしやすいかもしれませんね。
それでは、どのようなお金が年金から天引きされるかを見ていきましょう。
1.1 老齢年金から天引きされるお金その1:介護保険料
介護保険料は、40歳から64歳までは健康保険料に含まれていまれているため、負担感は見えにくいかもしれません。これが、65歳以降は介護保険単体で納付します。
年金が18万円以上(年額)の場合、介護保険料は年金からの天引きになります。年金18万円未満の場合や、繰下げ待機中の場合には年金からの天引きではなく、普通徴収(口座振替や納付書等での支払い)に。
ちなみに、介護保険料は要介護状態になって介護保険サービスの利用が始まったあとも、生涯支払い義務がある点には注意が必要です。
1.2 老齢年金から天引きされるお金その2:国民健康保険料や後期高齢者医療制度の保険料
国民健康保険料や、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料も、老齢年金からの天引きとなります。
ただし「介護保険料が特別徴収されている」などの要件があるため、普通徴収となるケースもあります。
1.3 老齢年金から天引きされるお金その3:個人住民税
住民税は、前年中(1月1日~12月31日)の所得に基づいて課税されます。年金所得が一定額以上となる場合、住民税も天引きされます。
※障害年金、遺族年金は住民税の課税対象ではありません。
1.4 老齢年金から天引きされるお金その4:所得税および復興特別所得税
老齢年金受給額が一定額を超えると所得税が課税され、年金から源泉徴収されます。目安として65歳未満なら108万円、65歳以上なら158万円を超えると課税対象です。併せて復興特別所得税もかかります。
※障害年金や遺族年金は所得税の課税対象ではありません。