近年の物価上昇で、生活が圧迫されている日本。11月22日には、住民税非課税世帯を対象に「3万円給付」が進められることが決まりました。
住民税非課税世帯の中には年金生活者も多く、限られた収入の中でやりくりをしていく必要がある方にとっては関心の高い内容だと思います。
では、年金は平均でどれほど支給されているのでしょうか。
本記事では老後の年金受給額について確認するとともに、そこから天引きされるお金について解説していきます。
年金は老後の大切な収入となるので、天引きされるお金の内容についてはしっかりと把握しておきましょう。
1. 日本の公的年金制度「厚生年金・国民年金」の仕組みとは?
まずは、公的年金制度の概要についておさらいします。
日本の公的年金制度は、基礎となる「国民年金」と上乗せ部分の「厚生年金」による2階建ての構造をしています。
国民年金には、原則として日本に住む20歳以上・60歳未満のすべての人が加入します。さらに、会社員や公務員などの方は、国民年金に加えて厚生年金にも加入することになります。
1.1 1階部分:国民年金(老齢基礎年金)
日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人は、原則的に国民年金(老齢基礎年金)へ加入することになっています。
国民年金の保険料は、収入によらず一律の金額です。ただし、年度ごとに以下のように改定されています。
- 2022年度:月額1万6590円
- 2023年度:月額1万6520円
- 2024年度:月額1万6980円
老後に貰える年金額は、保険料を納めた期間によって決まります。40年間(480ヵ月)すべての保険料を納めた場合には、満額で年金を受け取ることが可能です。
一方、未納期間や免除期間がある場合には、その分が減額されることになります。