2. 政府は、秋ごろに年金生活世帯への追加給付金を「検討中」

前述したとおり、厚生労働省の調査において、高齢者世帯の58.3%が「年金収入だけで生活できない」と回答しており、老後生活が厳しい状況にあります。

また、追い打ちをかけるように物価高が続いているため、生活費がより必要となっています。

総合指数の動き|消費者物価指数

出所:総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国2024(令和6年)7月分」

上記の折れ線グラフは、2021年~2024年の消費者物価指数(総合指数)の状況を表しています。

「一番上にある太い線」が、2024年の消費者物価指数(総合指数)の様子です。

消費者物価指数(総合指数)において、2020年を100とすると、2024年は108.6となっており物価が上昇していることがわかります。

総務省の「2020年基準 消費者物価指数 全国2024(令和6年)7月分」によると、消費者物価指数(総合指数)は前年同月と比べ2.8%上昇しており、多くの家計に負担を生じさせています。

岸田内閣総理大臣記者会見

岸田総理は2024年6月21日の記者会見で、秋に策定することを目指す経済対策の一環として「物価高の中で食費の高騰などに苦しんでおられる年金(生活)世帯や低所得者世帯を対象として、追加の給付金で支援することを検討いたします。」と明言しました。

ただし、この追加の給付金について岸田総理は、2024年の秋ごろに検討の予定としていましたが、自民党総裁選を控え、今後どのようになるのか注目が集まっています。

高齢者世帯の58.3%が「年金収入だけで生活できない」状況にありますが、実際どれくらいの年金が支給されているのでしょうか。

次章では、厚生年金の平均年金月額を見ていきます。

厚生年金(国民年金含む)年金月額別の受給者数についてもグラフで確認できますので、ぜひ参考にしてください。