3.3 資産運用で老後資金を準備する
物価上昇によるお金の価値低下を防ぐには、物価上昇率を上回る利回りで運用する必要があります。
資産運用は、株式や投資信託、債券といった金融商品などに投資して資産を増やしていくことが目的であり、銀行預金などのように元本が保証されるものではありませんが、その分運用益を狙うことができます。
ただし、投資する金融商品や投資方法によってリスクと期待リターンの度合いは異なり、短期間で大きな利益を得ようとするほどリスクも高くなります。
老後資金の準備が目的であれば、「長期・積立・分散投資」を意識し、なるべくリスクを抑えた方法で運用することが大切です。
例えば、NISA(少額投資非課税制度)や前述した確定拠出年金(企業DCやiDeCoなど)といった税制優遇制度を活用し、投資信託などを毎月一定額ずつ積み立てていくのが有効です。
積立期間が長ければ長いほど安定した運用成果が期待でき、さらに運用益が非課税となるので、老後資金の準備にはおすすめの方法です。
4. 老後資金の準備は早めに
今回ご紹介した郵便料金の値上げはほんの一例に過ぎず、あらゆるモノやサービスの値段が上昇しています。家計の負担が増え、思ったように貯蓄ができていない家庭も多いことでしょう。
しかし、そのような状況でもなんとかやり繰りし、老後を迎えてから後悔しないように行動しなければなりません。
まずは、お金の適切な管理方法や、生活が少しでも豊かになるお金の知識を身に付け、老後に向けて準備を始めていきましょう。
※執筆時点の最新データをもとにしています。
参考資料
- 郵便局「2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。」
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)7月分」
- 金融庁「NISAを知る」
- iDeCo公式サイト「iDeCoってなに?」
加藤 聖人