2024年10月から郵便料金が値上がりするなど、身の回りのモノやサービスの値段が相次いで上昇しています。

商品やサービスを提供する企業側にとって、利益を確保するためのやむを得ない値上げであることを理解すべきかもしれません。

しかし、消費者側の負担は確実に大きくなっており、家計管理に苦労している世帯は多いことでしょう。

今回は、郵便料金の値上げの詳細に加え、費目別の消費者物価指数を見ていきます。

記事の後半では、「現役世代ができる老後対策3選」を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1. 郵便料金の値上げの詳細

2024年10月以降、郵便サービスの安定的な提供を維持することを目的に、定形郵便物や通常はがき、レターパックなど、郵便料金の値段が上がります。

郵便料金の変更内容(9月30日までの郵便料金と、10月1日以降の郵便料金)1/3

郵便料金の変更内容(9月30日までの郵便料金と、10月1日以降の郵便料金)

出所:郵便局「2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。」を基に筆者作成

定形郵便物は25g以内・50g以内ともに110円に値上げされます。

通常はがきも63円から85円になるなど、種類によっては3割以上値上がりするものもあり、よく利用する人ほど費用負担が増えることになります。

2. 【最新】消費者物価指数は2.8%の上昇

2024年8月23日に公表された消費者物価指数(総合指数)は、前年同月比で2.8%の上昇となっています。2020年を100とすると108.6まで上昇しており、家計の負担が増加していることがうかがえます。

2020年を基準(100)とした費目別の指数も見てみましょう。

  • 食料:116.4
  • 住居:103.0
  • 光熱・水道:119.4
  • 家具・家事用品:119.5
  • 被服及び履物:107.2
  • 保険 医療:102.8
  • 交通・通信:97.6
  • 教育:101.3
  • 教養 娯楽:112.9
  • 諸雑費:104.8

食料や光熱・水道など、家計に与える影響が大きい費目の上昇率が高くなっており、ここ数年で費用負担が大きくなっています。

郵便サービスなどの相次ぐ値上げや物価高騰により、家計管理に苦労している世帯は多いことでしょう。

そのような状況の中、老後生活への不安が高まっていることもあり、将来への備えも同時に考えていかなければなりません。

次章にて、現役世代ができる老後対策について紹介していきます。

3. 現役世代ができる老後対策3選

老後を迎えてから後悔しないよう、現役で働いているうちに準備を始めておくことが大切です。今回は、現役世代ができる主な老後対策を3つご紹介します。

3.1 家計の把握と見直し

老後資金を準備するには、収入の一部を貯蓄や投資に回す必要があります。

そのため、まずは1ヵ月、1年間の収支がどのくらいなのかを把握し、貯蓄や投資に回せる余裕がどのくらいあるのかを知っておかなければなりません。

家計を把握することで節約ポイントが見付かるケースもあるので、その際は適宜見直しを行いましょう。

思い通りに貯蓄ができないとお悩みの方は、まずは家計管理を徹底する必要があるかもしれません。

例えば、「家計の黄金比率(50:30:20)」に沿って毎月の費用を決める方法が有名です。

  • 50%:生活に必要な支出(食費、住居費、水道光熱費など)
  • 30%:贅沢費(外食費、交際費、趣味・娯楽費など)
  • 20%:貯蓄・投資

手取り額が20万円であれば、それぞれ10万円・6万円・4万円と割り振り、手取り額の20%である4万円は貯蓄や投資に回します。

ただし、この比率はすべての世帯にあてはめられるものではないため、状況に応じて「60:30:20」や「70:20:10」といったように比率を調整してみましょう。

3.2 公的年金以外の収入を準備する

公的年金以外にも収入を得ることができれば、老後生活が安定する可能性が高まります。収入を得る方法は様々ですが、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 確定拠出年金(企業DC、iDeCo等)に加入する
  • 個人年金保険に加入する
  • 長く働いて労働収入を得る
  • 資産収入を得る(株式の配当金や債券の利息、不動産の賃貸料等)

公的年金の見込み受給額が少ない場合は、確定拠出年金や個人年金保険などで上乗せするのも1つの方法です。

また、退職後も長く働く体力と気力があれば、労働収入を得つつ、将来の年金額を増やすことができます。

資産収入を得るには元手となる資産が必要となり、資産運用の知識や経験も必要となりますが、現役のうちに少しずつでも経験を積んでおくとよいでしょう。

3.3 資産運用で老後資金を準備する

物価上昇によるお金の価値低下を防ぐには、物価上昇率を上回る利回りで運用する必要があります。

資産運用は、株式や投資信託、債券といった金融商品などに投資して資産を増やしていくことが目的であり、銀行預金などのように元本が保証されるものではありませんが、その分運用益を狙うことができます。

ただし、投資する金融商品や投資方法によってリスクと期待リターンの度合いは異なり、短期間で大きな利益を得ようとするほどリスクも高くなります。

老後資金の準備が目的であれば、「長期・積立・分散投資」を意識し、なるべくリスクを抑えた方法で運用することが大切です。

例えば、NISA(少額投資非課税制度)や前述した確定拠出年金(企業DCやiDeCoなど)といった税制優遇制度を活用し、投資信託などを毎月一定額ずつ積み立てていくのが有効です。

NISAの特徴2/3

NISAの特徴

出所:金融庁「NISAを知る」

積立期間が長ければ長いほど安定した運用成果が期待でき、さらに運用益が非課税となるので、老後資金の準備にはおすすめの方法です。

4. 老後資金の準備は早めに

今回ご紹介した郵便料金の値上げはほんの一例に過ぎず、あらゆるモノやサービスの値段が上昇しています。家計の負担が増え、思ったように貯蓄ができていない家庭も多いことでしょう。

しかし、そのような状況でもなんとかやり繰りし、老後を迎えてから後悔しないように行動しなければなりません。

まずは、お金の適切な管理方法や、生活が少しでも豊かになるお金の知識を身に付け、老後に向けて準備を始めていきましょう。

※執筆時点の最新データをもとにしています。

参考資料

加藤 聖人