2. 秋に実施予定だった「追加の給付金」実施なるか

岸田総理は6月下旬の記者会見で、「年金世帯」や「低所得者世帯」を対象に、追加の給付金支援を検討していることを公表しました。

ただし、その後の記者会見で「自民総裁選への不出馬」を表明したことにより、給付金が実際に実施されるのかどうか、注目が集まっています。

ここからは、過去に実施された「高齢者向けの給付金支援」の例を見ていきましょう。

3. 過去に実施された「高齢者向けの給付金支援」

近年実施された「高齢者向けの給付金支援」には、下記のようなものが挙げられます。

  • 臨時福祉給付金(2014年〜2017年度まで実施)
  • 年金生活者等支援臨時福祉給付金(2015年〜2016年まで実施)
  • 年金生活者支援給付金(2019年〜現在も継続)

順に詳しく見ていきましょう。

3.1 臨時福祉給付金

臨時福祉給付金は、消費税率が8%から10%に上がったことを考慮し、低所得者や高齢者を支援するために実施された給付金制度です。

臨時福祉給付金は2014年からスタートし、2019年度分まで実施されました。

それぞれの年度ごとに支給額が異なっており、具体的な給付額は下記のとおりです。

  • 2014年4月1日〜:対象者へ1万円(老齢基礎年金受給者などの加算対象者はプラス5000円)
  • 2015年10月1日〜:対象者へ6000円
  • 2016年10月1日〜:対象者へ3000円
  • 2017年4月〜2019年9月分:対象者へ1万5000円を、一括して支給

増税に伴い、数回に分けて実施された給付金支援であり、低所得者世帯や年金世帯にとっては、家計負担を支える支援となりました。

特に老齢基礎年金受給年金世帯は、2014年度においてプラスで5000円が加算されており、臨時福祉給付金の恩恵を受けていたとうかがえます。

さらに、2015年度に実施された「臨時福祉給付金」では、65歳以上の方は「高齢者向けの給付金」が別で支給されました。

次項にて、「年金生活者等支援臨時福祉給付金」について確認していきましょう。