2. 年齢別|平均余命・定年状況
厚生労働省の「令和5年簡易生命表の概要」によると、各年齢の平均余命は次のとおりとなっています。
2.1 【日本人の平均余命】
- 60歳:女性28.91年・男性23.68年
- 65歳:女性24.38年・男性19.52年
- 70歳:女性19.96年・男性15.65年
- 75歳:女性15.74年・男性12.13年
- 80歳:女性11.81年・男性8.98年
- 85歳:女性8.33年・男性6.29年
- 90歳:女性5.53年・男性4.22年
60歳の平均余命は、女性28. 91年、男性23. 68年となっており、退職後の老後の生活が長く続くことがわかります。
なお、厚生労働省の令和5年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果によると、〈定年は60歳〉としている企業の割合がもっとも多いです。
2.2 【60歳定年の企業割合】
- 全企業:66.4%
- 従業員が301人以上の企業:77.2%
- 従業員が21人~300人の企業:65.6%
60歳で定年退職した場合、平均で女性は28. 91年、男性は23. 68年もの老後生活が続くことになります。
平均余命で考えた場合、約23〜28年間、年金のみで生活し続けるのは厳しいのではないでしょうか。
あくまでも平均余命をもとにした年数であるため、より長く老後の生活が続く方もいらっしゃるでしょう。
次章では、「年金だけで生活できない」高齢者世帯の割合について詳しく解説していきます。
3. 高齢者世帯の58.3%は「年金だけで生活できない」
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、高齢者世帯の58.3%は「年金だけで生活できない」状況にあることがわかります。
公的年金や恩給のみの収入で、老後の生活ができる世帯はわずか41.7%。
約6割の高齢者世帯が、年金以外の収入で生活費を補っているのが現状です。
次章で、「国民年金・厚生年金」の仕組みをみていきましょう。