老後生活の収入の基盤になるのが「老齢年金」です。受け取る年金は多いに越したことはありませんが、もし「月20万円」を目安にするなら、受け取れる人はどれほどいるのでしょうか。
今回は、最初に月20万円以上の年金を受給している人の割合を確認して、そのために必要な現役時代の年収も解説します。また、将来に向けた資産対策も重要です。
老後の安心を確保するために、年金以外でどのような準備ができるのかも併せてご紹介します。
1. 年金を「月20万円」もらえる人は「4.7%」
厚生労働省が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金保険(第1号)のうち、毎月20万円以上もらえる人の割合がどれくらいなのか確認してみましょう。
- 全体の平均年金月額:14万3973円
- 男性の平均年金月額:16万3875円
- 女性の平均年金月額:10万4878円
上記の平均年金月額には、基礎年金月額が含まれています。
次は、5万円刻みに、1か月あたりの厚生年金を受け取っている人の割合をみていきましょう。
- 5万円未満:32万9581人(2.1%)
- 5万円以上~10万円未満:330万4478人(20.7%)
- 10万円以上~15万円未満:498万6068人(31.2%)
- 15万円以上~20万円未満:501万3736人(31.3%)
- 20万円以上~25万円未満:213万1684人(13.3%)
- 25万円以上~30万円未満:21万8664人(1.4%)
- 30万円以上:1万2490人(0.1%)
上記の中で、割合が一番多いのは「15万円以上~20万円未満」の501万3736人(31.3%)です。
また、「20万円以上~25万円未満」のうち、「20万円以上~21万円未満」の人は75万9086人でした。
国民年金を含む厚生年金が「月額20万円以上」の割合は全体の約14%となっており、少数派であることが分かります。
全体の約8割の人が、ひと月あたりの年金が20万円未満ということがわかります。