9月になると、新たに年金生活者支援給付金を受け取れる人に、請求書が発送されます。

年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入やその他の所得が一定額を下回る人に支給する給付金です。

では、どのような人が給付金の対象者なのでしょうか。

今回は、年金生活者支援給付金を受け取れる対象者や支給額について解説します。

記事の後半では、年金生活者支援給付金の手続き方法について解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 年金生活者支援給付金とは

年金生活者支援給付金は、受給している年金種類によって異なります。

年金ごとに支給される年金生活者支援給付金は、以下のとおりです。

  • 老齢基礎年金:老齢年金生活者支援給付金
  • 障害基礎年金:障害年金生活者支援給付金
  • 遺族基礎年金:遺族年金生活者支援給付金

2024年度の年金生活者支援給付金は、月額5310円です。

給付金は、物価の変動に応じて毎年度改定を行っています。2024年度は、2023年度と比較して3.2%の増額改定となりました。

年金生活者支援給付金の月額1/2

年金生活者支援給付金の月額

出所:日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」

本記事では、このうち「老齢年金生活者支援給付金」の支給対象者と、給付金を受け取る方法を確認しましょう。

2. 老齢年金生活者支援給付金の対象者

老齢年金生活者支援給付金は、以下の要件をすべて満たしていると支給されます。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 公的年金の収入とその他の所得との合計額が87万8900円以下

住民税非課税世帯のに該当する目安の年収は、以下のとおりです(東京都港区のケース)。

  • アルバイトやパートの給与収入が100万円以下
  • 65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下
  • 65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下
  • 不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下

公的年金の所得には、障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。

年金生活者支援給付金を請求する場合、非課税となる収入を含めないように注意しましょう。

以上から、年金生活者支援給付金は、低所得世帯を対象とした年金の上乗せ制度であることがわかります。

3. 年金生活者支援給付金の計算方法

老齢年金生活者支援給付金は、以下の計算式をもとに算出します。

  • 保険料納付済期間に基づく額=5310円×保険料納付済期間÷480月
  • 保険料免除期間に基づく額=1万1333円×保険料免除期間÷480月

月額5310円を基準に、保険料を納付した期間に応じて支給されます。

被保険として480ヵ月保険料を納付した場合、年金生活者支援給付金は以下のとおりです。

  • 5310円×保険料納付済期間(480ヵ月)÷480=5310円

未納期間がなく、480ヵ月をしっかり支払ったという方は、月額5310円が公的年金に上乗せして支給されます。

保険料の納付期間が30年、免除期間が10年だった場合の給付金は、以下のとおりです。

  • 5310円×保険料納付済期間(360ヵ月)÷480=約3980円
  • 1万1333円×免除期間(120ヵ月)÷480=約2830円

年金生活者支援給付金は、月額で約6810円になります。以上から、保険料を納付した期間や免除された期間に応じて、年金生活者支援給付金は異なります。

では、年金生活者支援給付金の手続き方法について確認しましょう。

4. 年金生活者支援給付金の手続き方法

年金生活者支援給付金は、新たに支給対象となった場合に手続きが必要です。

年金機構から9月1日以降に届く請求書に必要事項を記入して、投函してください。

送付された請求書には、給付金の支給額も記載されているので誤りがないか確認してください。

支給額は、給付金専用ダイヤルでも受け付けています。給付金額を知りたい人は、連絡して確認することが可能です。

請求書には、返送期限が記載されているので遅れないように提出しましょう。

請求書を紛失した場合は、日本年金機構のホームページから申請書類をダウンロードして、近くの年金事務所に郵送で申請してください。

すでに給付金を受け取っている人は、継続手続きの必要はありません。

5. まとめにかえて

年金生活者支援給付金の手続きや支給額について解説しました。

年金生活者支援給付金の申請後は、給付要件を満たすのか審査が実施されます。審査を終えないと給付金が支給されないので、注意してください。

審査を終えると、公的年金に上乗せして年金生活者支援給付金が支給されます。

給付金を新たに受け取れる人には、9月以降に申請書類が送付されます。内容を確認後、必ず返送するようにしましょう。

参考資料

川辺 拓也