3. 【所得格差】親から子へと学歴が受け継がれやすい時代
筆者が高校に入った時、一番驚いたのが同級生の両親のほぼ全員が「高卒ではない」ということでした。アムラー世代かつ地方ということを考えると、親が高卒ということは決して珍しいことではありませんでした。
しかし、地方であっても進学校に行く子は「父親は大卒で母親が短大卒」という組み合わせを筆頭に、高卒以上の学歴の親を持つ子ばかりで、衝撃を受けたのを昨日のように覚えています。
親の学歴は子どもに受け継がれると言われていますが、1990年代の時点からそうした兆候が見られたと考えられます。そして、高校の同級生は筆者から見るとどの子も経済的に余裕のある子ばかりでした。
所得の高低が子どもの学力だけでなく体力や運動にも影響を及ぼすのは、幼児期からの体験機会の差を考えると不思議なことではありません。ただ、こうした所得の差は子どもの進学にも当然ながら影響します。
昔のように高学歴がすなわち社会的成功を意味する時代ではありませんが、大学や専門的な知識や技術を身につけて高収入になることは遠回しに子どもが大きくなり、親となった時に経済的な理由で色々なことを諦めさせるのを防ぐことにもなります。
親の所得が高いことが子どもの成長にプラスになることは明らかです。
「親の所得が子どもの人生を左右しかねない」ということを踏まえると、幼児期から比較的安価な自治体の運動イベントや自然体験活動に参加して経験や体力を鍛えて所得差の影響を最小限に留めることを意識することも大切です。