4. 一括受け取り・年金形式のメリット・デメリット
年金形式は、老後の生活を支えるための資金を毎年安定的に得ることができるメリットがありますが、税金面などで負担が大きくなる可能性があるというデメリットもあります。
一括受け取りの場合は、今回のケースよりも課税金額が大きくなった場合や他の所得が大きい場合、他の保険の受け取りと時期が被る場合など、税率が大きくなることで税負担が大きくなる可能性があるというデメリットがあります。
加えて、一括で受け取るため、計画的に使わなければ安定した資産の確保が難しいとも言えます。
5. さいごに
個人年金の受け取りをお得に行う条件は、受け取り時の自身の家族構成や他の所得の状態などにより大きく異なります。
合計所得が高くなることで税率が高くなったり税金が発生してしまうのを防ぐためには、年金の繰下げをすることも検討することもおすすめです。
逆に、現役で働き続ける予定がある場合は、受け取り開始の年齢を遅く設定をすることなども検討するようにしましょう。
具体的な税負担額は個々の経済状況や他の所得との関係で異なるため、正確な計算が必要です。
適切な判断を行うためには、ファイナンシャルプランナーなど専門家の助言を受けるのもひとつの方法です。
参考資料
- 公益財団法人 生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」
- マニュライフ生命「個人年金保険にかかる税金を徹底解説!年金の受取方法や契約形態による違いをおさえよう!」
- 公益財団法人 生命保険文化センター 税金に関するQ&A「個人年金保険の年金を受け取って所得税がかかるときの計算方法は?」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
斎藤 彩菜