内閣府が2023年11月に実施した世論調査によると、「老後の生活設計」について不安や悩みを感じている割合は、63.6%の割合となりました。
多くの国民が、老後の生活資金に不安を覚えていることがわかります。
個人年金保険は老後の資金計画において重要な役割を果たすことができるものです。しかし、一括で受け取るのか、年金として分割して受け取るのかによって、手元に残るお金が大きく変わる可能性があります。
今回の記事では、具体的なモデルケースを用いて、それぞれの受け取り方法の違いと、その税金面でのメリット・デメリットを比較します。これから個人年金保険の受け取りを控えている方は、ぜひご参考にしてください。
1. 個人年金保険とは
「個人年金保険」とは、契約者が一定期間にわたって保険料を支払い、契約が満期を迎えた際または死亡した際などに一括または年金形式で受け取ることができる保険商品のことです。
国民年金や厚生年金保険などの公的年金に上乗せをして老後資金を確保する「私的保険」と呼ばれます。
公益財団法人生命保険文化センターが実施する「生命保険に関する全国実態調査」によれば、2021年時点において、個人年金保険の世帯加入率は24.3%となっており、その中でも50歳代では加入率が30%を超える高い割合を占めています。