3. 新紙幣を活用するときの注意点
事業者側、消費者側それぞれに注意すべき点がありますが、今回は消費者向けに絞ってみていきましょう。
3.1 新紙幣に対応していない店舗がある
新紙幣が始まってから1ヵ月が経ちますが、いまだに新紙幣未対応の店舗も多数存在します。
券売機を導入している飲食店や、バスなどの精算機が対応していないことがあるため、持っている現金全てを新紙幣に換えてしまうのはおすすめできません。
3.2 新紙幣を口実にした詐欺にあう可能性がある
手口は様々ですが、新紙幣に関する詐欺も見過ごせません。
「新紙幣と交換する」と行政機関や金融機関の職員を偽る人間から電話が実際にかかってきて、被害にあった人も見受けられます。
旧紙幣も引き続き使うことができますし、行政機関や金融機関の職員が交換をすすめるために手紙や電話をしてくることはありません。そうした話にはのらないようにしましょう。
4. まとめにかえて
今回は新紙幣の概要、そして政府が新紙幣を発行する目的や私たち消費者が気を付けるべきことなどをみてきました。
20年ぶりとなる新紙幣。様々な経済効果が望める一方で、将来のキャッシュレス化のための政策でもあります。
新紙幣両替をうたった詐欺行為などには注意しながら、引き続きキャッシュレスと現金をうまく使いこなしていきましょう。
参考資料
- 経済産業省「2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
- 一般社団法人キャッシュレス推進協議会「「キャッシュレス・ロードマップ2023」を公表しました」
- 国立印刷局「新しい日本銀行券特設サイト」
中本 智恵