1.1 児童手当の現行制度
〈概要〉
- 中学校卒業までの子どもを養育している人に手当を支給する
〈支給額〉
- 3歳未満:一律1万5000円
- 3歳以上小学校修了前:1万円(第3子以降は1万5000円)
- 中学生:一律1万円
〈支給時期〉
- 6月、10月、2月に、それぞれの前月分までの手当を支給
児童手当は、中学校卒業までの子どもがいる人に支給されます。金額は3歳まで1万5000円、小学校修了までは第3子を除き1万円、中学校卒業までは一律1万円となっています。
児童手当で特に注意したいのが所得制限と所得上限です。子どもを育てている人の所得が所得制限以下の金額の場合は上記の支給額が支給されますが、制限を上回る所得金額の場合は、給付額が子ども1人あたり5000円に統一されます。
また、所得額が所得上限額を上回ると、児童手当は支給されません。手当を満額受給するには、自身の所得を所得制限以下までに抑える必要があります。所得制限及び所得上限については、以下のとおりです。
〈所得制限限度額〉
- 0人 (前年末に児童が生まれていない場合等):622万円
- 1人 (児童1人の場合等):660万円
- 2人 (児童1人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):698万円
- 3人 (児童2人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):736万円
- 4人 (児童3人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):774万円
- 5人 (児童4人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):812万円
〈所得上限限度額〉
- 0人 (前年末に児童が生まれていない場合等):858万円
- 1人 (児童1人の場合等):896万円
- 2人 (児童1人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等): 934万円
- 3人 (児童2人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):972万円
- 4人 (児童3人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):1010万円
- 5人 (児童4人 + 年収103万円以下の配偶者の場合等):1048万円
扶養控除は2025年度、児童手当は2024年10月から改正が予定されています。それぞれどのような箇所が改正されるのでしょうか。次章で解説します。