2. アウトドアや帰省の前に「熊対策」できていますか?
熊の被害にあわないためには、熊と遭遇しないようにすることが一番の対策です。ここでは基本的な熊対策について簡単にお伝えしますが、詳細は環境省の「クマ類の出没対応マニュアルー改訂版―(※4)」などで確認してください。
※4 環境庁 野生鳥獣の保護及び管理「クマ類の出没対応マニュアル -改定版-」
2.1 出かける地域の熊出没情報を確認しておく
熊が生息している場所やその周辺に出かける際は、その地域の熊出没情報を確認してから出かけましょう。道路やレジャー施設でも、熊の被害が理由で立ち入り禁止になっているエリアがあります。現地では必ずその指示に従ってください。
自然豊かな地域では、熊をはじめとした野生動物と、車や公共交通機関が衝突する事故・遅延がよく起こります。不要な夜間外出を避け、車で移動する際は十分注意して運転しましょう。
2.2 複数人で音を出しながら行動する
ほとんどの熊は臆病で、人の気配を感じると熊の方から逃げていきます。このため、熊鈴などで音を出しながら、複数人でにぎやかに行動するのが効果的。
スマホで音を出すのもいいですが、山の中では電波が届かない場所もありますし、バッテリーが切れると緊急時の連絡手段がなくなるため、熊鈴やラジオがおすすめです。
筆者が住んでいる地域では、小学生はランドセルに熊鈴を付けて通学し、農作業や犬の散歩をしている人もラジオや熊鈴で音を出しながら行動しています。
なお、ごく一部の人を襲うことを覚えてしまった熊には、この対策が逆効果です。先述したように熊出没情報を必ず確認し、人を襲う熊の情報がある場所には立ち入らないでください。
2.3 食べ物のにおいを出さない
キャンプや登山等で山に入る際は、生ごみや食料を外に置いていると、熊を呼び寄せてしまいます。食事の後は食べ物のにおいが出ないように、生ごみや食料を密閉できる容器に入れてください。
キャンプ場などのレジャー施設では、生ごみや食料の捨て方、管理方法が決まっている場所もあるため、そのような場所では指示に従いましょう。
2.4 熊に出会ってしまったときの対応を学んでおく
様々な対策をしていても、熊に会ってしまう可能性はあります。熊と鉢合わせしてしまったら、目をそらさずに後ずさりして距離を取り、襲われそうになったら後頭部を手で押さえて伏せるのが基本の対応とされています(※4)。
お子さんと一緒に出掛ける際は、お子さんにもわかりやすく伝えておきましょう。
※4 環境庁 野生鳥獣の保護及び管理「クマ類の出没対応マニュアル -改定版-」