退職後は出費も減るだろうと安心していると、思わぬ支出で老後生活が厳しくなることもあります。
日本弁護士連合会の「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」によると、破産者の4人に1人が60歳以上の人で、その割合は増加傾向です。
この秋~冬にかけて定年退職を迎える方もいるでしょう。
本記事では、定年後に増える出費と減る出費について一覧で解説します。
退職後の支出を抑える方法も紹介しますので、老後の生活設計を考えるときの参考にしてください。
1. 定年後の支出状況
総務省統計局の「2023年家計調査(家計収支編)」によると、60歳以上・無職世帯の1か月の支出状況は次の通りです。
1.1 60歳以上・無職世帯の平均的な収支
- 食料:7万6152円(26.4%)
- 住居:1万6564円(5.8%)
- 光熱・水道:2万3841円(8.3%)
- 家具・家事用品:1万967円(3.8%)
- 被服及び履物:5398円(1.9%)
- 保健医療:1万6099円(5.6%)
- 交通・通信:3万1965円(11.1%)
- 教育:392円(0.1%)
- 教養娯楽:2万4119円(8.4%)
- その他の消費支出:4万8956円(17.0%)
- (うち交際費):2万760円(7.2%)
- 消費支出の合計:25万4453円(88.4%)
- 非消費支出:3万3533円(11.6%)
- 実支出(消費支出+非消費支出):28万7986円(100.0%)