4.3 子どもや孫への支出を抑える
子どもや孫への出費が増える方もいるでしょう。
たとえばソニー生命が行った「シニアの生活意識調査2023」によると、シニア層の孫への平均支出額は年間10万8134円となっています。
可愛い孫のために何かしてあげたいという気持ちは当然ですが、あまり高額になると老後生活に影響することもあります。
子どもに対する援助なども同様です。
貯蓄や毎月の家計収支を確認して、支出額を一定の範囲内に収めましょう。
4.4 大きな支出は慎重に検討する
老後はあまり大きな収入が期待できないため、老後資金を大きく減らすような高額な出費は慎重に検討しましょう。
支出が高額になりやすいものは次の通りです。
- 自宅のリフォーム
- 新車の購入
- 子どもへの住宅資金援助
- 孫の教育資金援助 など
5. まとめにかえて
定年後に減る主な出費は「被服費」「教育費」「税金や社会保険料」などです。
一方、「保険医療費」「教育娯楽費」「交際費」などは、定年後に増える傾向にあります。
定年後は収入が大幅に減少するため、「退職後は出費も減るだろう」と安易に考えていると、生活に困る可能性もあります。
老後の家計収支をきちんと試算するとともに、支出を抑えることも検討してみましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年」
- 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」
- 日本弁護士連合会「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」
- ソニー生命「シニアの生活意識調査2023」
西岡 秀泰