厚生労働省の社会保障審議会は、7月30日に遺族年金の改正案を検討していると発表しました。

遺族年金とは万が一亡くなった時に遺族が受け取れる年金ですが、妻が30歳以上の場合には終身給付だったものを、子供がいない場合には5年の有期年金に変更が検討されているようです。

このように年金については制度自体の見直しが行われるため、現時点での制度と将来の仕組みが変わる可能性があります。

受け取る金額についても都度見直しが行われるため、受給予定の金額についても注意が必要です。

日本の年金は偶数月に支給されるため、この8月は支給月です。今年から受け取っている方も、この8月に受け取れる金額が終身続くわけではないことは押さえておきましょう。

受け取っている方も、他の世帯がどのくらい受給しているのかは興味があるかもしれません。

また、若い世帯にとっても将来の年金額は気になる方が多いでしょう。そこで今回は、実際にいくらくらい年金を受け取れるのかを確認していきます。

1. 日本の年金制度を振り返る

日本の年金制度は、図のように「厚生年金と国民年金」の2階建て構造となっています。

【写真全4枚中1枚目】日本の公的年金のしくみ。2枚目では2024年度の年金額例を紹介

日本の公的年金のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」をもとに、LIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分)とは

  • 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料:一律(年度ごとに見直し)
  • 年金額:保険料の納付期間によって決定

1.2 厚生年金(2階部分)とは

  • 加入対象:主に会社員、公務員など
  • 保険料:報酬比例制
  • 年金額:加入期間や納付保険料により決定

国民年金は保険料を未納なく納めれば、将来も満額の国民年金が受け取れます。

一方で厚生年金は加入期間や納付保険料で将来の年金額が変動するため、個人差大きいのが特徴です。

次章からは2024年度の年金額例をみてみましょう。