次回の年金支給日は8月15日です。2年連続の増額や定額減税の影響により、手取りが増えている方もいるかもしれません。
2024年度の厚生年金は、モデル夫婦世帯で23万483円となり、1回あたりの支給額は標準夫婦で額面約46万円となっていますが、理論上は「約50万円」もの年金を支給される夫婦もいます。
その違いや注意点について見ていきましょう。
1. 公的年金のしくみをおさらい
まずは日本の年金制度についてのおさらいします。日本の年金制度は「国民年金」と「厚生年金」があり、図のように2階建ての構造となっています。
1.1 国民年金(基礎年金):1階部分
- 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直し)
- 年金額:保険料の納付期間によって決定。2024年度の満額は月額6万8000円(67歳以下の場合)
1.2 厚生年金:2階部分
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定
年金制度には、一般的に知られる老齢年金に加えて障害年金や遺族年金もありますが、ここでは除きます。
年金の種類によって金額に差が出るため、自分が加入している年金制度が国民年金なのか、厚生年金なのかについてはご自身で把握しておくとよいでしょう。
また、保険料の納付期間によっては満額を受け取れない場合もあるので、未納期間があるかどうかについても日本年金機構からの通知を確認しておきたいですね。