1.1 子どもの居場所は学校以外にも必要?「居場所」を求める子どもたち

前述のこども家庭庁が公表した調査結果では、子どもたちが居場所を求めているかや居場所を持っているかどうかも明らかにされています。

「家(普段寝起きをしている場所)や学校(授業や部活、クラブ活動)以外に「ここに居たい」と感じる居場所がほしい」と回答した人は全体の79.9%におよびました。

子どもにとって多くの時間を過ごす学校は世界のすべてになりがちですが、そのようなことは決してありません。

学校に友人がいない児童・生徒であっても、気の合う友だちが別のコミュニティには多くいる人もいます。このため、周囲の大人が世界を広げてあげることで、救われる子どもがいると思います。

また「家(普段寝起きをしている場所)や学校(授業や部活、クラブ活動)以外に、「ここに居たい」と感じる居場所」については、居場所を求めつつも「ない」と回答した人が1割程度いました。

求めているのにも関わらず居場所がないと自覚している状況はとても寂しく、つらいものだと察します。

大人であれば習い事をはじめたり、SNSにアクセスしたりと、自力で人の中に入っていくこともできると思います。

しかし、保護下にあり、経済的に自立していない子どもが独力で居場所をつくるのには限界があるでしょう。

また、さみしさを抱えた子どもが居場所を単独で模索していると、事件に巻き込まれる可能性もあるので注意が必要です。

次の章では、学校以外の居場所について深堀りしていきましょう。