1.1 成長型経済移行・継続ケース

成長型の場合、2024年度時点で50歳の人が受け取る将来の年金額は、以下のとおりになりました。

  • 男性:15万6000円
  • 女性:10万9000円

モデルケースの年金額に比べて、2万3000円増加しました。

次に、過去30年の投影ケースを確認しましょう。

1.2 過去30年の投影ケース

過去30年投影ケースでは、年金額は以下のとおりになりました。

  • 男性:14万1000円
  • 女性:9万8000円

モデルケースの年金額に比べて、3000円減少する結果となりました。

賃金上昇率が過去30年投影ケースより下回る場合は、さらに年金額が少なくなる可能性があります。

では、将来の年金額が現在の所得から何割となるのか確認しましょう。

2. 将来の年金額は所得の何割?

財政検証では、将来の年金額を「所得代替率」で試算します。

  • 所得代替率:将来の年金額が現役世代の手取り収入と比べどのくらいの割合か示すもの

たとえば、所得代替率が50%であれば、手取り収入の50%が公的年金の受給額となります。

では、将来の経済成長率で所得代替率がどのように変わるのか、それぞれのケースで確認しましょう。