5. 【FP提案】ポートフォリオは、預貯金・投資・保険をバランスよく!

今のシニア世代の年金受給事情を紐解いたあと、標準的な老後を過ごす無職夫婦世帯のひと月の家計収支に関するデータも見てきました。

病気やケガ、そして要介護は、いつ何時訪れるか分かりません。こうした不測の事態に慌てないため、年金生活を支える「老後資金」を丁寧に準備しておく必要がありそうですね。

預貯金だけではなく、保険商品を活用して「万が一のとき」に備えておく視点も、ぜひ持っておきたいところ。必要となる保障は、健康状態や家族構成などにより人それぞれです。

ポートフォリオに、預貯金・投資・保険をバランスよく組み入れ、リスクに備えていけたら良いですね。

6. セットで延ばしたい《健康寿命と資産寿命》

「住宅ローンも完済し、交際費も減る、さほどお金がかかる趣味を持っているわけではない」

そんな場合、ひと昔前の「いわゆるいい時代」ならば年金だけで暮らしていけた世帯は多かったのかもしれません。

止まらぬ物価上昇が、世代を超えた多くの世帯の家計を圧迫するいま。働き盛りの現役世代が、遠い将来に向けたマネープランを先手先手で考えることの大切さを実感するきっかけになるとも言えます。

長寿時代に健やかな老後を過ごすためには、健康寿命とセットで資産の寿命を延ばす工夫が求められています。NISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)などの税制優遇制度を活用した資産運用で備えていくなども一案と言えるでしょう。

参考資料

入慶田本 朝飛